このブログは毎月更新予定です。内容は闘病記(脳梗塞を発症してからの私の手記と妻の手記を掲載)と旅行記(私が病気になってから車いすで旅行したもの)を毎月交互に掲載したものです。また不定期でデイサービス小景(私が通っているデイサービスの面白い出来事やキャラクターを紹介したもの)を掲載しています。このブログをより理解するため、プロフィールのページの自己紹介をご覧下さい(右の「プロフィールの続きを見る」をクリックして下さい)。障害のある方や闘病されている方の参考になれば幸いです。もちろん健常者の方にも楽しんでいただけるよう工夫しました。また、この国が障害者でも自由に旅行できる国であってほしいと思い、ブログにしました。

 

 

このブログ(闘病記)を読むに当たっての留意点

 

 

●このブログ(闘病記)の中で夫婦の手記が混じっているため

 私の文書-太文字

 妻の文書-普通のサイズ

とし書体を変えて、ひとめでわかるようにした

●文中によく出てくる略語の意味は次のとおりである

 ST{speech therapy(therapist)}:言語療法(言語聴覚士)

 PT{physical therapy(therapist)}:理学療法(士)

 OT{occupational therapy(therapist)}:作業療法(士)

 

 

               目次

       第1章・・・・・発病してS病院に入院

       第2章・・・・・Kリハビリセンターに転院

       第3章・・・・・Mリハビリ病院に転院

       第4章・・・・・K医療センター

       第5章・・・・・再びリハビリセンターへ

       第6章・・・・・自宅での療養生活

       第7章・・・・・発症後、初めての旅行

 

 

第3章・・・・・Mリハビリ病院に転院(2004年3月~2004年9月)

 

 

■散歩コースでささやかな発見

 病院の周辺は町工場と住宅が建ち並び、東に運河、春は土手に菜の花が咲き、さらに東には利根川が流れ、その土手には、ツクシが咲く。土手に登れば三郷団地、松戸の街並みが一望できる。

 土手沿いには桜並木があり、格好の散歩コースであった。

 私はこうした、散歩コースを歩くのも好きだったが、発病して以降、民家の庭や道端の名も知らない花を発見するのが好きになった。またそうした発見に幸せを感じた。四季のささやかな変化にも感動した。自分の周辺には生命が満ちていることにも感動した。なぜ今まで気がつかなかったのだろう?

 春のある日、私はいつものように利根川の土手のほうに散歩に出た。すると車道の端に名も知らぬ小さな、しかし美しい花(その花の写真は年賀状に使った)が凛と咲いているのを見つけた。この道は何度も通っているはずなのに、なんて美しいのだろう。私はその日一日幸せな発見をしたように思った。

 またある日土手に登ると、春の爽やかな風を体に感じた。

 ふと足元を見ると、ツクシが咲いている。

 目を凝らすと、いや足元だけではない、それは土手一面に咲いている。地面を覆い尽くしている。

 春を感じて小さな命が顔を出したのだ。

 何て周りは小さな命で満ちていることだろう。私はなぜか身の震える思いを感じた。

 

 

オリジナルの手記を一部修正しました。

来月(5月)は旅行記「福岡編・後編」を掲載する予定です。この闘病記の続きは「闘病記第33回」として6月上旬に掲載する予定です。