江口昌記の 月のうさぎ -117ページ目
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おっこちょこい

2月は肝心の日に病院の予約があってこまったものだ。

5日に予約があったので出かけた。

病院で診察カードを差込み器械が予約受付票を出すのかと思いきや
この紙を持ってただちに受付に出頭せよ」という紙を吐き出した。

意外な展開に
それだけで動悸は高まり、眼は白黒に、手足は震え、たじたじと、
ようのやっとで受付にたどりつき、「小鳥のさえずり」のように訴え出ると、

あなた予約は2日だったので、きょうは予約入ってませんよ」といわれた。

それはなにかの間違いでしょ。
なにがどうあったって5日だもの。何日も前から予約票見て確認してたんだし、
だいたい、それがあるから仕事の予約もキャンセルしたんだもの。もの。もの。

と、
脈絡のあやしい弁明で食い下がってはみたのだが、ケンモホロロに相手にされず、
塩辛い涙をのんで、予約外の順番を待つ羽目となった。

病院


予約外の順番というのは、予約のガイのことで
予約された人以外のことをさす。 (← 冷静な説明)

だいたいこういう場合は2時間は待つものだと覚悟を決めて
しかたがないのでひと抱え持ってきていたバッグから所帯道具を取り出して
仕事懸案モードに入った。

覚悟を決めて、15分後、
色とりどりの待ちあう人たちの中から俺の名が呼ばれて、
あれまうれしや、特待生のように誇らしく威風堂々先生の前に座った。


先生は若い女の方で、
診察予定日をはずしたために、主治医ではない先生に診てもらうことになったのだ。

俺は、自分の身の上におきた「5日の日の予約票は確かに今朝も確認した」ことを
熱っぽくもグチっぽくもねちっこくもひつこく繰り返したのだが、

薬を渡すのでお帰りくださいね。
次の予約は3月ですよ。」と、

にこやかにおだやかにやさしくもそっけなく背中を押されて診察終了となった。


自分の主張を聞いてほしい俺は、
精算に向かう途中に列をなして診察を待つ人たちひとりひとりの前に立ち、
この身に起きた信じがたい不幸』を訴えて、
ともに涙にかきくれようかと思ったのだが、そこはおとななので、

とにかく診察が早く済んでめっけもんだ。
と、現実的に『もうかったこと』に焦点をあてたのだった。



帰宅するなり、憤怒の表情のまま腕まくりをして自室に戻り
コルクボードに貼り付けてある予約票をにらみつけると

ほーーら、やっぱり5日と書いてあるじゃないかっ!

右手にわしっ!と握りしめ、
今帰ってきた道をもう一度引き返すと1時間か という思いと
この不運恨ミハラサデ置くモノカという思いを瞬時に天秤にかけ、地団駄を踏んだ。

と。

そのとき。

事態は急展開を告げたのであった。

予約票 ← こいつが犯人

・・・ 2月とちゃうやん。


・・・ 1月の予約票やん。


おおお。
そーか。そーだったのか。。わは わは わはははhhh

おれ? ← こいつがシン犯人
 


042008

はのたねウェブショップ

試行錯誤はありましたが、ようやっと自分のwebshopを持つことができました

理想を形にすることも大変ですが、形にして終わりではないですね。
来る人買う人、そして売る人や動く人

とてもぼくのわがままを通させていただいたお店になりました。

よろしければごらんください

まだまだ手を入れていって、4月頃にはひとまずの形とお店の流れを作っていこうと思います
末永くよろしく、長い眼でお付き合い願えれば幸いです

⇒ はのたねウェブショップ

032008

月のうさぎ


月のうさぎは 草の向こうに月を見る

こころにゆらぎやたかまりが満ちると 
うさぎはちいさな唄をうたう

唄は夜風にたなびいて
にじんで ながれて おちてゆく

影に浮かぶ草の波は 
うさぎの前に道をひらき

夜露はただただまばゆくて 
うさぎの顔を見つめるばかり
 


月のうさぎ



夜空をあおいで
うさぎは 満ちるのを待っていた
穂波がうながすのを 待っていた

行くところは すっぽりと包みこむ満月

月のうさぎは
夜空につづく花道から 舞台にあがるところだ 








02/2008


プロフィール

【プロフィール】

小学校の頃から、相談されていました。

どしたらいいのかなあ。
あのな、じつはよ。
あ。 えぐちく~ん。

中学校に入ると、友達も増えました。

えぐちさん。うちの子なんだけど、末永くめんどうみてあげてね。

友達に加え、親御さんからも相談されるようになりました。

ぼくは、相談されることがモテルということなんだと思っていたので、これは範囲をひろげなきゃ。
と思いました。

常識的なものの考え方ができないぼくは、なにをやってもなにかの成れの果てです。
気の乗らないときには3キロ先を見つめてしまうぼくは、だいたいいつもそこにはいません。

時代はめぐり、ほんとうに根っこから違う人間が興味をもたれる時代になりました。
ぼくは、時代をいったん抱えては道のはじに置き、今はまたぼんやりしています。

そんなぼくですが、興味をもたれた方は、今後ともよろしくお願いいたします。

かしこ。^^

竹のむこうから

01/2008

空を見ようぜ

秋はどこからやってくるのか


秋はどこにやってくるのかというと ぼくの眼の高さより下くらいかな


この道はそこいらへん

あちらこちらに 秋がしゃがみこんでいる気がした


この道の先で


空には 双頭の鷲の雲が吼え

夏は 名残色に おおきかった


夏と秋は しばしの 歩みをそろえて 肩を並べ

こうして季節は

ひとつの景色の中に この道の先で 溶けあっていくのだろうね


双頭の鷲



空を見ようぜ。


ひとの棲まない高みには

聖なるものが 満ちている


BeatVox 2005-09-15





完全 な 生き物

ひとが 地球上で 最高の 生き物だ なんて

だれが 云った ?


虫や 鳥や サカナや けものたちは

完全だ


かれらは

わるいことを しない


そして

植物は ただ 静かに 見守っているだけだ



うみ やま



BeatVox 20050612作
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