内容(「BOOK」データベースより)
不老化処置を受けた国民は処置後百年を以て死ななければならない―円滑な世代交代を目論んだ「百年法」を拒否する者が続出。「死の強制」から逃れる者や、不老化処置をあえて受けず、人間らしく人生を全うする人々は、独自のコミュニティを形成し活路を見いだす。しかし、それを焼き払うかのように、政府の追っ手が非情に迫る…世間が救世主を求める中、少しずつ歪み出す世界に、国民が下した日本の未来は!?驚愕の結末!
私の予想をはるかに凌ぐ衝撃の結末でした。
上巻は、百年法を巡る駆け引きと、
その百年法施行後の背景が主だった。
後半は、百年法の問題点、そして不老処置の副作用を
クローズアップされ、生と死の意味を考えされた。
百年法で死を強制し、
不老処置で永遠の命を得た人類。
自然の摂理に逆らうことが、国の存続、
人類の存続を危うくする物語の展開。
生物はありのままに生きて、
ありのままに死んでいく
この前提があるから、命あるなら、
生きるということを前向きに、
過ちを恐れず一歩でも前に進め。
先駆者の想いをラストに感じる。