23歳が原爆を伝えるガイド日記
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一昨日から熱が出て平和公園をお休み。普段体調を崩すことが少ないのでなんか余計しんどく感じます(笑)
けどまぁたまにはゆっくりしなさいということかもしれません。

寝ながら考えたことを文字にしました。

今日は長いです。
いつもは(一応)読む人を意識して書いてますが今日は考えを整理する為に書きました。


タイトル「自分がガイドを続ける理由」

自分がガイドをしている理由はたくさんありますがその中でも“もったいない”というのが1つのキーワードになっているなーと思います。
その観点からまとめてみました。

まず1つは三登さんがよく言っている“おもてなし”という面で、“もったいない”。

年間120万人以上の人が平和公園に訪れます。ドーム前では
1「これ(原爆ドーム)ってもともとなんの建物だったんだろー?」
2「爆心地ってどこ?」
3「資料館はどこかなー?」
4「昼ごはんにお好み焼き食べたいけど近くにあるかな?」
5「なんで広島に原爆が落とされたんかな?」
6「今はここって放射線大丈夫なのかな?」
7「ドームの横にある棒みたいなのなんだろー?」
8「なんでこれ(原爆ドーム)だけ残ったんかね?」
9「日本人の人はアメリカに対してどう思ってるのかな?」
10「ここに来る外国人(特にアメリカ人)はどんな気持ちで来るのかな?」
などハテナが溢れています。

けどほとんどの人がそのハテナを自分で解決していかないといけません。
ドームがもともと何だったかは説明板を読めば分かるし資料館の位置やお好み焼き屋さんは携帯を使って調べたりしますが他のハテナはほとんどがハテナのまま終わってしまいます。

せっかく広島に来たのにハテナのまま帰ってしまうのが“もったいない”と思います。

そのハテナをハテナのまま終わらせない。そして調べれば分かることもわざわざ調べなくてよくするのが“おもてなし”だと思います。
そしてそれがガイドの役割です。
ハテナに答える事が出来たら来た人は喜んでくれるし広島に来てよかった、また来たい、誰かを連れて来たいという気持ちに繋がると思います。

ガイドが終わったら拍手をくれたり「ありがとう」と言ってくれたりします。聞いた人が喜んでくれて自分も嬉しいです。

ちなみに、3.4.7.10は日本人から多い質問で、2.5.6.9は外国人から多い質問です。1と8は両方から多いと思います。


2つ目は“同じ過ちを繰り返す事”は“もったいない”。

これは自然災害も一緒で、過去から学ぶ事で防げることは多いと思います。
戦争と自然災害を一緒にするのはよくないと言う方もいますが、過去から学ぶという面では一緒だと思います。(自然災害の場合は過ちという言葉は相応しくありませんが。)

東日本大震災でも、広島の土砂災害でも過去に同じ事が起きていて、それをもっと伝える事が出来ていれば被害はもっと少なくなっていたと思います。もちろん自然災害は発生を防ぐ事が出来ないし被害をゼロにすることはとても難しいことです。けど、過去から学ぶことで被害を減らすことは出来ます。「減災」という考え方です。

ましてや戦争や人が起こす事は未然に防ぐことが出来ます。
大きな戦争や原発事故が期間を空けて繰り返し起きている事からも、過去から学ばずに“同じ過ちを繰り返している”証だと思います。それによって人の命が失われることは“もったいない”。


学ぶというと難しく感じるかもしれませんが“知ること”だと思います。
戦争の悲惨さを知っていれば二度と戦争をしようと思わないし、過去に災害があったことを知れば備えることが出来るからです。

そういう意味で、自分自身がそうだったから言えるけど、(そしてこれもまた日頃から三登さんが言ってるけど)『無知は罪』だなーと思います。そして周りのことや世界の事に無関心な事は悲しい事だと思います。
(これは自分がこうやって自由に生活できる環境にいてこそ言えることだと理解しています。そして、その環境にいながらも自分の事しか考えていなかった自分への自戒の意味を込めて。)

人って間違いを繰り返すもので、それはある意味仕方ないものだと思いますが、(例⑴戻れないと分かっていて元カノに連絡しちゃう。例⑵エアコンつけっぱなしで外出しちゃう。例⑶小学校の頃遊戯王カードポケットに入れたまま洗濯しちゃう。(大人になるとそれが名刺やお金になる。)、と、まぁしょうもないことは置いといて、ちっちゃな間違いを繰り返すことは仕方ないにしても、命に関わる過ちは絶対に繰り返しちゃいけない。それは過去から学ぶことで防げる事だと思います。
だから過去から学ばず何度も“同じ過ちを繰り返す事”は“もったいない”と思うし、そのために伝えていきたいです。


3つ目は、“被爆者や被爆建物や平和公園”が“もったいない”。
被爆者の人や戦争を経験した人たちが今まで一生懸命伝えてきたのに、社会全体を見たときそれがほとんど伝わってない!被爆者だって自らの経験は話すのも辛いのに同じ事が二度と起きないようにと言って話したり、絵にしたり、文字にしたりして伝えてきた。けどそれを自分達はちゃんと受け取ってないと思います。せっかく形にしてくれた言葉や絵や文字や記憶が“もったいない”。一人一人にしっかりと今と結びつけて伝えていけばもっと想いは伝わると思うしそれが自分の役目だと思っています。

被爆建物なども一緒で、原爆ドームだっていろんな人の葛藤の中で残ったのに今はただの写真撮影のパネルのようになってしまっている時もあります。ジャンプしたり、変顔したり、、何のために残したのかをしっかり伝えないといろんな議論の中で残った原爆ドームが“もったいない”。
他の被爆建物達はせっかく残したのに人の目にも留まらず通り過ぎられていく。それはとても“もったいない”。
そして平和公園。地面の下には今でも多くの瓦礫や遺骨が眠っています。そして公園の中にはたくさんの慰霊碑やモニュメントがあり、原爆や戦争についていろんな事を学び、考えれる場所なのにただの公園になっていくのが“もったいない”。


最後に、被爆者やガイドの人たちは高齢化しています。今までいろんな人が伝えてきた想いが途切れてしまうのが“もったいない”。
本当に今まで会った人達は平和のためにみんな本当になんでそこまで必死になれるんだろう。と思う人ばかりでそういう人達に刺激されてこうやってガイドをしています。しかし、その人達も高齢化しており、継承が問題になっています。周りを見ると同世代で関心がある人は決して多くないけどそれでもいろんな活動をしている人がいます。それがもっと多くの人に広がるようにしたいし、今まで伝えて来た人達と若い人が一緒に活動出来る時間はそこまで長く残されていないのでしっかりと今のうちに想いや知識を引き継いでいきたいと思います。


今回は4つにまとめて(まとまってませんが(笑))紹介しましたが、自分がガイドを続けている理由はこんな感じです。
他にもたくさんありますが書ききれないので(笑)



いろんな事を考えながら、ガイドをしています。(よく考え過ぎと言われます(笑))
時々「毎日やってて飽きない?」とか「毎日続けてすごいねー」と言われますが毎日いろんな発見や出会いがあるので飽きないし、自分がやりたくてやっているのですごくないです!

考えることは疲れるけど楽しいなーと思います。
原爆の悲惨さや平和と共に、知る事や考える事の大切さを伝えていきたいです。

あとは平和は身近な問題からだと思います。
食べ物を残さないとか、ゴミを捨てないとか、人の悪口を言わないとか、選挙に行くとか。
(ここでこう書く事により自分へのプレッシャーをかけてます(笑)けど全部簡単な事。)
一人一人がちょっとずつ変わっていけばもっと世界はよくなるんじゃないかなーと思います♪
意識してみてください!




本当に最後に一言。

いろんな人に、いつも感謝してます。
家族やガイド仲間やバイト先や友達や彼女!(あ、おらんかった。)などなど。

いつもありがとう!



被爆証言
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71年たつ今だからこそ学ぼう。
そして伝えていこう。



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