2012-03-16 17:10:35

「日本型PTAに認められる問題点 ―ないがしろにされる『主体性』―」『世間の学』VOL.2

テーマ:PTA
PTAをテーマとした論文、「日本型PTAに認められる問題点 ―ないがしろにされる『主体性』―」が日本世間学会の学会誌『世間の学』VOL.2に掲載されました。

以下のAmazonのサイトで、書影と目次(収録論文のタイトル)を見ることができます。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4905160022/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392

ちなみに、『世間の学』VOL.1については、こちら。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/toc/4905160014/ref=dp_toc?ie=UTF8&n=465392


主張の大筋は拙ブログでこれまで取り上げてきたことと変わらず、目新しい論点があるわけではありませんが、日本型のPTAのどういうところに問題があるのか。その現象面と背景をまとめてみました。


目次は以下の通りです。

*****
0.はじめに
0.1 中学校の保護者時代におけるPTA問題との遭遇
0.2 PTA問題解決に向けての個人的な歩み

1.日本型PTAにおける問題点
1.1 「承認」されている自動的・強制的入会
1.1.1 日Pのスタンス
1.1.2 「単P」のスタンス
1.1.3 教委のスタンス

1.2役職の強要

1.3役職の負担

2.改革への動きとその停滞
2.1 改革への機運と正常化への動き

2.2 改革の足踏み

3.現時点において懸念されること
3.1「タテマエとしての任意加入体制」の推進

3.2非協力的な親との烙印

4.ないがしろにされる主体性
4.1 教育行政側の問題

4.2 保護者の側の問題

4.3 問題の背景

おわりに
― 「個人と社会」への萌芽
*****


(注)の最後のところに、

***
この国における「主体性」の扱われ方を考える時、日本語に認められる「主体性」の希薄さを無視することはできない。これについては、鈴木孝夫氏、木村敏氏、池上嘉彦氏等の指摘がある。この問題については、稿を改めて論じる予定である。
***

と述べました。

来年度の『世間の学』では、ぜひこの問題を論じてみたいと思っています。

日本人にとって、「主体」とはどういう存在なのか。
PTA問題とは、けっして例外的かつ表層的な底の浅い問題ではなく、我々の「存在のあり方」と深く関わる問題だと思うのです。

いいね!した人  |  コメント(17)  |  リブログ(0)

まるおさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントをする]

17 ■Re:子供の個人情報保護

>政令市民さん
>公立小を経験してみて、公立保育園が当たり前のことを普通に行っている様子に、すごく感激してしまう私です。

小中学校PTAの適切化が全国的なムーブメントになると思っています。
その際、公立保育園で行われている「当たり前のこと」が参考になると思われます。
今後も、お気づきの点、情報発信をお願いします。

16 ■子供の個人情報保護

個人情報保護の視点で保育園のやり方が良い、と思われることがあります。

○父母会が用意する子供全員分のあるプレゼントの名前は、保育園職員に依頼して、保育園職員に記入していただきます
→子供の名前(個人情報)が父母会に流れません
○保育園が保育中に撮影した子供たちの写真管理(印刷・掲示・販売・集金)は、保育園職員が担います(私立幼稚園の中には父母会が写真の管理を担うことを入園条件としている園があります)
→子供の写真(個人情報)が父母会に流れません

公立小を経験してみて、公立保育園が当たり前のことを普通に行っている様子に、すごく感激してしまう私です。

15 ■入学後のギャップ

>まるおさん

公立保育園は保護者に資金・労働力を要求しません。
父母会打ち合わせは土日、場所は保育園外の公共施設(公民館など)です。保育園は門限早く、日曜日は閉まっています。保育園内に父母会室はありません。目安箱があります。
父母会に長い規約はありません。
父母会幹部は本人の立候補で結成され、役員の数・役職は決まっていなく、個々の都合に合わせて活動、名前だけの役員が珍しくないので(都合が合わないのは仕方がない)、協力しない保護者へ非難の声はありません。
父母会総会は委任状含めて過半数で成立します(PTAは4分の1未満で成立するので、任意団体とはいえ『総意』に疑問を感じています)。
このような父母会でも、施設長が会費を下げるよう(つまり活動を減らすよう)助言されていることが嬉し驚きです。

公立小における公立保育園出身者の割合が高くなると、小中PTAが健全化しやすくなるかも、と思いました。

14 ■Re:保育園の父母会

>政令市民さん
情報をお寄せいただき、ありがとうございます。
うれしい動きです!

「千葉市の市民の声(PTAの参加について)」は、おっしゃる通り、使えますね。
現在、最も進んだ公的な意思表明ではないでしょうか。

*****
学校や教育委員会へ相談した時は「できれば加入してください」とお聞きしましたが、
保育園と保育園の地域所管課は、加入を促す言葉を一切おっしゃらなかったことが非常に印象的でした。
*****

このご指摘、とても興味深いです。
ある意味、文科省(教委・学校)のやり方の問題点を浮き彫りにしてくれると思います。
文科省のやり方の問題点として今考えているのは、①税外負担(お金・労働力)を求めてくること、②国民を「教え導こう」とすること、の二点です。
いずれも、超法規的な支配という点で問題だと思います。

13 ■Re:とんでもない弁護士を見つけました

>横浜市民さん
質問がやや分かりにくいこともあって、通り一遍の解説になっているとは思いますが、そんなにおかしなことは言われていないように思いました。
その弁護士さんがPTAの惨状を御存じないことは伺えましたが。

12 ■補足です

保育園父母会の会費は、PTA会費より低く、
役員や活動協力の強要はなく(ほとんどの保護者が会費を払うだけの状態)、
会費使途は、ほぼ全額子供のため(全員へのプレゼント、全員対象のイベント運営費…但しイベントが保育時間内)で、備品購入は一切ありません

ですから、入会自由になれば、任意団体としてほぼ100点と思われます。

11 ■保育園の父母会

お世話になっております。

ある公立保育園の父母会(会費あり)、保護者に入会意志確認なく、幹部保護者が保護者全員が会員とお考えでしたので、所管課と施設長に問い合わせをしてみました。
その際、千葉市の市民の声(PTAの参加について)が役に立ちました(余談ですが、千葉市長はご自身のブログで、この春からお子様が保育所に入所されたことを明かしています)。

~(移動周期が短い)施設長から~
○市内父母会結成数は少ない(つまり、結成していない園が市内にある)
○父母会費が高くないか?と以前幹部に話したことがある
○資金(父母会費)があると、やることが発生する(資金の消費)、よって会費は下げた方が作業的負担も減る
○入会が強制ではないことと、その周知の必要性については、幹部に話してみます

~保育園の地域所管課から~
○父母会の入会は強制ではありません
○父母会結成数は年々減っている
○千葉市ホームページに掲載された市民の声を参考に「保護者の入会意志確認なく父母会員としている父母会がある問題」を市の所管課へ伝えます
→PTA同様、保育園の父母会が入会自由であることを保護者へ周知できるかを確認し、ホームページの市民の声に掲載したり、各保育園へ連絡することで周知することができるかを話してみます



私からは、最近メディアで頻繁に取り上げられ千葉市のホームページにも掲載された小中PTA問題(※)予防の意味でも、保育園父母会の入会自由精神とプライバシーに配慮した会費集金の浸透をお願いしました。

(※)
・入らない保護者はズルいと勘違いしないように
・入らない親子に対する差別・イジメ問題に配慮していただきたいこと(卒業後も地域の問題として残る可能性があること)
・父母会は市の職員が含まれないので、会費集金を保護者が担う
→払わない(払えない)事情のある保護者のプライバシー保護への配慮


学校や教育委員会へ相談した時は「できれば加入してください」とお聞きしましたが、
保育園と保育園の地域所管課は、加入を促す言葉を一切おっしゃらなかったことが非常に印象的でした。

以上、ご報告します。

10 ■とんでもない弁護士を見つけました

http://www.bengo4.com/bbs/read/112557.html

こんな考えをする弁護士がいるとは
ちょっと恐ろしいです

9 ■誤解力

心外ですが。この状況下では、
この方法が限度だと思います。

これまで、学校やPTAに関しては
直接、先方に確認を取って行動しています。

私は、目の前で苦しむ子供を目の当たりにし
日々過ごしています。
私にとってPTA問題は切実です。

確認内容に関わらず
解答や対応が二転三転するのは
PTAおよび学校側です。

誤解のしようもない現実です。

信頼もできない状況下で学校やPTAを
これ以上、追求しても無駄だと言う事は
理解できています。

深刻化の件は、その通りだと思います。

ですが、この先も行政側の矛盾に悩まされ
子育てを続けなければなりません。
何の解決も得られないままです。

此方に書き込むことは、以後 控えます。
どうも、お考えと方向が違う様子ですので
その点は、お詫び申し上げます。

8 ■コメントのあり方について

>OTさん
コメントを投稿なさる以上は、その「概略」が分かるようにお示しくださいと、お願いしています。
細部をぼかすことは当然あっていい、いやむしろなされるべきだと、私も思っています。
プライバシーを晒してくださいなどとお願いしているわけではまったくないのです。

「概略」を示すことなしの批判は、批判の対象(学校やPTA)に対して「失礼」だとさえ最近は思っています。
※まあ、どこまで明らかにすれば「概略」を示したことになるのかは、見解の分かれるところかもしれませんが。

OTさんにはコメントをしない自由がありますし、むしろ、お子様に触るならばコメントをなさらない方がいい、と強く思っています。


PTA問題の「解決」と「研究」とは何ら矛盾・対立するものではないつもりです。
ですから、そういう言われようは納得できませんし、大変心外です。
まあ、私の不徳の致すところだと思いますが、一方で、そういう「誤解力」(私の立場からはそうなります)がOTさんにとっての「PTA問題」をより深刻化させていないかを懸念しております。
(たいん失礼な物言いになっているとは思いますが、頭の片隅においてやっていただければと思います<(_ _)>)

7 ■アンケート調査の信憑性

まるおさん>

明確に書けない理由は、
これ以上の、子供に対して
迫害される事を恐れているからです。

以前、素晴らしいPTAの掲示板におられた方に
まるおさんが、御自分の研究目的で
PTA事例を調査していると伺っておりました。

どのような姿勢でPTA問題に取り組まれているのかようやく理解できました。これまでの
書き込みに対する失礼をお詫びいたします。

6 ■Re:アンケート調査の信憑性

>OTさん
***
現状、自校のアンケート調査結果を見ると
ないがしろにされる主体性の数字的な判断が
できると思います。

公開されている数字がカイザンなどなく
調査結果の内容が正しければ、の話ですが。
***

この部分、なにをおっしゃろうとしているのか理解が難しいです。
御校でのアンケート調査の結果に言及するのであれば、どのような調査に対してどのような結果が出たのか概略でもご説明いただかないと、何のことをおっしゃっているのか分かりかねます。
そして、それは猫紫紺さんのコメントとどうつながってくるのでしょうか?

これまでの発言にも同様の感想を持つことがありました。
コメントをいただけるのはありがたいですが、今後は「第三者が読んで理解できるか」と、エントリや他のコメントとの関連を慎重にご確認の上、お願いいたします。
そろそろ、ご自身のブログを立ち上げるなどして、まとまった情報発信をすることをお勧めしたいと思います。

5 ■アンケート調査の信憑性

猫紫紺さん>

ありがとうございます。
体制側は そのような人が多いと思います。

現状、自校のアンケート調査結果を見ると
ないがしろにされる主体性の数字的な判断が
できると思います。

公開されている数字がカイザンなどなく
調査結果の内容が正しければ、の話ですが。

牛歩の歩みでも 良いので
改善される方向である事を切望しています。

4 ■Re:学校経営

>まるおさん
横レス失礼致します。

>OTさん
ご無沙汰しております。お元気ですか?

>調和と改善を目指す説得をするべきだと思います。
>ですが、なかなか理解していただけないので対立体制になってしまう。

わたしも、同じように指向しております。ですが、説得する相手によっては、「説得」という一事のみで“批判”される“攻撃”される…と受け取る方もいらっしゃいます。まるで“私のすることに文句でもあるの?”という風に。

難しいですよね。
環境が改善されます事、お祈りしております。また、ご無理をなさらないように、ご自愛下さいませ。

3 ■学校経営

学校経営

私は、この考え方に違和感があります。
難しい問題だと思いますが。

誰もが自分の子供が勝ち抜く事を目指していて。学校も「赤字になってしまう行為は、なんであれ成り立たない」そういった思想が、教育界やPTAの根底を支配してしまったのでしょうか。

民主主義と言えば聞こえは良いですが。民主主義にも問題はありますから。ジャンケン等や数の論理を極端でない方向に持っていければ良いのですが。

私が副校長とPTA会長から渡された差別のリストは親として、とても辛いものでした。貴方のような人は、他の家庭へ悪影響だとも言われました。一連の事件とも関係し、あまりの酷さに思考停止状態でしたが。

しかし、卒業前 数人の父兄と話して、私だけでなく多くの人が同じ疑問に悩んでいる事を知りました。

私は、学校の体制やPTA会長・副校長を個人的に吊るしあげたいわけで無いので、調和と改善を目指す説得をするべきだと思います。
ですが、なかなか理解していただけないので対立体制になってしまう。まだまだキチンと相手を説得できる話法を習得できていないのでしょう。

対立で子供が育つと思えないからです。

まるお先生の書かれた世間学の著書は
まずパブリック・スクールに通う外国籍の友人達に、読んで貰おうと思います。学校図書館にも寄贈させて頂きます。

折にふれて、仕事先にも話していきます。

PTAも調和の取れた活動にスリム化できると良いですよね。自分なりに改善できる糸口を見つけてみたいと思います。

また、私の身近に起こった事件も根底はPTA絡みだろうと思いますので、そちらは然るべき窓口で考えて行こうと思います。

2 ■Re:日本文化

>OTさん
>いつか日本文化も、民主主義とゆるやかに調和できる事、何処かで信じたい、自分があります。

3月25日(日)の朝日新聞で、岡山に続き、札幌、そして岐阜でも、誠実な運営を行うPTAが出現していることが紹介されていますね。
その記事の中では、日Pの会長も、

「PTAは全ての児童生徒のためのボランティア活動であり、非会員の子どもへの対応に差をつけることはない(要約)」

と、はっきりと述べています。


日本文化もやっと民主主義と調和しつつあるのではないでしょうか。

ちなみに、岡山の改革での中心人物である、ライラパパさんが朝日の記事を受けて、ブログで次のように述べられています。

*****
 少しずつですがやっと民主主義に則った「正常な思考」の出来るPTAが増えてきて、多くの方の意識が変わり始めたのかなぁと思えた記事でした。
*****
http://ghost.kyouiku.main.jp/?eid=128

1 ■日本文化

・PTAの役員をすると、子供の成績が伸びる。

(風が吹けばおけ屋が儲かる)的発想だと思うのですが、なぜかこのような考えの親が多い事に
驚きを隠せないです。

先日、同じクラスだった外国籍の母親
(御主人は日本の方)と長時間話す機会があり、
やはり話が、日本文化における
ないがしろにされる主体性やアイデンティティの
話になりました。

特に彼女は外国の方なので、日本の
・ホンネとタテマエ
・あいまいな文化
が理解できず、子供に中学受験をさせたのですが、周囲に的確なアドバイスをして頂ける方が
おられなかった事が理解でき、本当に気の毒に
なりました。

もともとカトリツクで育たれた経験があるだけに
PTAやおやじの会の事が理解できず、苦労されています(御主人は、熱心なおやじの会 会員なのだそうです)日本の教育に切っても切れないこれらの背景は、やはり日本独自の教育システムの溝なのでしょうか。

完璧なシステムなどあり得ない。

自分達が全容を理解し、
何処かで合わせる文化が
日本文化なのだと、説明する程度しか
お力ににれませんでしたが。

アイデンティティを抑える事の難しさ
に話が及びました。

国は違っても子供達はお友達よ
と話す事しかできず。

遠い故郷に思いをはせ、異国の地でたった一人で頑張る彼女に、私ができる事は、限られています。

いつか日本文化も、民主主義とゆるやかに調和できる事、何処かで信じたい、自分があります。

コメント投稿