神奈川県教委による、文科省発「事務連絡」の処理 | まるおの雑記帳  - 加藤薫(日本語・日本文化論)のブログ -

神奈川県教委による、文科省発「事務連絡」の処理

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2011.3.7追記:本記事の続報が、

<任意加入への道は遠し?>

<神奈川県教委生涯学習課からの「自動加入」のPTAにおける違法性をめぐる回答書>

等と、それに続くエントリにあります。
よろしければ、こちらもお目通しください。
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本日、担当のYさんと少しお話しできた。

ま:市区町村へは、事務連絡はどう伝えたか。

担:伝えていない。
今回の「事務連絡」には、市区町村教委に周知するよう記載されてはいない。
それに、22年度選出の団体は21年度の活動に関して表彰されるものであり、5月に新しい方針を示され6月に推薦せよ、と言われても選考の準備が間に合わない。
今年度の方針として市区町村に伝えると混乱してしまう。

まるおコメント:
「任意加入であることが優良PTA選出の前提なり」との方針は、過去の通知・通達に照らしても「当たり前のこと」を再確認しているだけであり、決して「新しい方針」などと言えるものではないのでは。
常日頃から心がけておくべきことだったのではないのか。


ま:では、今年度はなにも変更しないで、従来通り、「自動加入・強制加入」のPTAも選出するのか。

担:なにも変更していないわけではない。「調査票」の記載例から「加入率」が消えたわけだが、それを踏まえて、今回、県教委としては従来問題にしてきた「加入率と加入方法」を問うことをやめた。従来「加入方法」を聞いてきたのは加入率を問題にする場合、任意加入のPTAをより高く評価するためであり、加入率を聞かなくなれば「加入方法」も聞く必要がなくなるからだ。

まるおコメント:
「急に言われても準備が間に合わない」と言いつつ、しっかり対応するところは対応するのですね^^;。
加入率を問わないのは結構なことだと思うが、それに合わせ「加入方法」も問わなくなるのは納得できない。
これでは、「自動加入・強制加入」のPTAを従来通り、優良PTAとして表彰してしまうことになるではないか。
それどころか、以前なら「自動加入なのに表彰されている」という不適切な事実が判明するようになっていたものが、今回の県教委による変更でチェック不能となってしまう。

今回の神奈川県教委の選出方法の変更は、文科省発「事務連絡」冒頭に記されている表彰要項改正の趣旨を明らかに無視しており、のみならず改正の趣旨にむしろ逆行するものではないのか。


要綱改正の趣旨説明に関する情報は市区町村教委には一切流さず、いっぽうで、「加入率と加入方法」に関する質問は削除する。
どうやら、少なくとも今年度に関しては、「任意加入であることが表彰の前提」とする文科省の声は、「完全黙殺」のようである。


ま:来年度も「加入率・加入方法」を削除するだけの対応をするのか?

担:この対応はあくまでも今年度のもの。
今回、文科省から(任意加入に向けての)明確な方針が示されたことも確かである。また、自動加入のPTAを優良PTAとして選出するのはおかしいとの声を受けて、今回の「事務連絡」が出てきたであろうことも承知している。
昨年度より問題提起を受けている、法律上の問題、人権尊重の観点からの問題についても現在検討中だ。

と、来年度に向けてのずいぶん前向きな姿勢を感じることはできた。
神奈川県教委の今後の対応に大いに期待したいと思います。
署名活動が始まったこと、新しいブログのこと、今まさに本当にPTA問題で苦しんでいる人がいること等もお話ししたら、前向きにそして真剣に聞いてくれました。
繰り返しになるが、大いに期待したいと思う。


う~ん、それにしても、昨年度、選出されたすべてのPTAが「自動加入」だった横浜市だが、今年もな~んにも変わらないのだろうか?
いずれ、横浜市教委に問い合わせてみたい。