仙台・牛たん炭焼き 利久 | 流通ジャーナリスト金子哲雄の食いだおれ日記

仙台・牛たん炭焼き 利久

利久

仙台といえば、牛たん料理。今では全国区の名物になりましたが、もともとは、特産品として存在したのではな く、諸説ありますが、地元の方が地道に牛たん料理を広げていったと言われています。仙台駅構内にも牛たん横丁があり、観光客で賑わっていますが、なんだか、都内の駅ビルの中と変わらないため、風情がありません。そこで、地元の方が通う、牛たん料理店を尋ねました。粉雪が舞う中、繁華街のメインストリートから一本入った路地裏というのは、「北国に来た感」があり、うれしくなります。カウンターに座り注文したのですが、なかなか、焼き方がいいんですよ。1メートル四方の網焼きが置かれ、お客の目の前で、牛たんを焼いてくれます。目の前で肉が焼かれているのを眺めていると、待っている時間もまた、楽しくなり、早く、食べたいという気持ちを高めてくれます。素材が新鮮で、調理技術が高ければ、おいしい味かもしれませんが、「もう一度、食べたい」ということにはなりません。そう、品質がよいだけでは、感動を生むことはできません。意図的に、その素材が最もおいしく感じさせるような食べさせ方、店の雰囲気作りが重要です。どうも、産地に近づけば近づくほど「素材がよい」ことに気をとられてしまい「おいしそうに感じさせる」雰囲気作りが軽視されているように感じます。高速道路や航空路の発達により、都心においても、新鮮な素材を調達することは可能です。都会ではなく、産地に出かけてまでも、消費者に「食べたい」と思わせるためには、食べさせ方を意識することがポイントではないでしょうか。


「売上は売場演出で変わる」


仙台の牛たん料理店で感じました。


・牛たん炭焼き 利久

〒980-0021 仙台市青葉区中央2丁目2-16

電話022-716-9233 営業時間 電話もしくはホームページで確認

http://www.rikyu-gyutan.co.jp/