秩父三十四観音霊場第十二番札所・野坂寺の話の続きです。
三門(三門)の中央に「あずかり観音」という三面の観音像があります。三面大黒というものはよく見たり聞いたりしますが、三面の観音像とは何でしょうか。十一面観音というようなものとはまた違います。
正面が普通の観音像としての穏やかな表情で、向かって右側が憤怒の形相だったり……。どんな意味があるのか解説をよく読んでみますと、面白いことがかかれてあります。
たとえば右側。
「怒り、腹立ちを預けて平常心にもどりましょう」
つまりこの観音像をみて、平常心で、境内に入りましょう、ということなのでしょう。怒りや憎しみ、哀しみのまま境内に入るのではなく、不穏な心の状態をここで観音様に預けて、穏やかな気持ちになりましょうということのようです。
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