2005プロ野球視聴率 テクニカルレポート その3 | プロ野球の視聴率を語るblog

2005プロ野球視聴率 テクニカルレポート その3

<交流戦>

 
本来であれば昨年の視聴率で、延長中止・ゴールデン撤退のような判断が行われていてもおかしくなかったと思われる。(Jリーグ中継のゴールデン撤退は13%程度で行われた)

 
今年の中継が、当初は従来どおりに行われたのは、今年から始まった交流戦に期待(という名のいいわけ)していたところもあったと思われた。
 

 
交流戦の実施は、5/6~6/16。平均視聴率は12.2%。
もう少し詳細に見てみると、交流戦1順目は平均13.67%、2順目は平均10.46%。
その前後との関係を見てみると、下図のようになる。

 

交流戦効果

 

赤丸が交流戦1順目、青丸が2順目。オールスター前までの金-木曜日での週間平均をグラフ化した。

また、この範囲内での視聴率推移を直線近似し、時間経過による視聴率低下の目安とした。
 

プロ野球中継の視聴率は、開幕から時間が経つほど低下するのが一般的ではあるが、直線近似したグラフと、週間平均視聴率を比べてみると、交流戦に視聴率押し上げ効果があったのは1順目のみであったと思われる。
 
 
これについての考察は難しい。初戦のみ17.3%と高かったことから『1試合で飽きられた交流戦』と揶揄する声も多いが、1順目の3週間は比較的高い数字を保っていたことになる。2順目から急激に低下する理由については、いまだきちんとした考察はなされていない。
 
個人視聴率などから、もう少し詳細な分析が必要になると思われる。

 

 

 

ただ、いずれにしろ新鮮味が薄れてしまった印象は拭えず、来年度も大きな押し上げ効果を期待することは難しいと思われる。少なくともテレビ局はそのように判断し、来年の編成を行うだろう。