2005プロ野球視聴率テクニカルレポート その1  | プロ野球の視聴率を語るblog

2005プロ野球視聴率テクニカルレポート その1 

巨人戦視聴率は今季も、2000年から続く低下に歯止めをかけることが出来ませんでした。
それどころか視聴率の下落はさらに加速し、テレビに頼ってきた日本プロ野球の構造を最早保つことが出来ない、という状況まで来ています。
 
一年のまとめとして、一応まじめな分析もやってみようと思います。

 

(視スレまとめもきちんと完成させますので…)

 

 

 

視聴率や放送時間については、データページ を見ながら読んでいただけると便利だと思います。
 

 

 

 
<巨人戦中継・テレビ視聴率>

 
今期の巨人戦・ゴールデンタイムの年間平均視聴率は10.2%であった*。
 
年間平均
 
ゴールデンタイムでの通常の番組の合格点は13%と言われている。
ましてや、放映権料・制作費合わせて1億2~3000万円がかかる巨人戦中継は、通常の番組よりも高い視聴率が望まれていた。
 
近年の傾向から考えると、来年急に視聴率が1億円相当まで復活するとは考えにくい。
 
おそらく来年は、1億円といわれる放映権料は下げられるだろう。
 
 
もしかしたら話はそれでは終わらず、野球中継を大幅に削減する局も出てくるかもしれない。

 
 

 

 
* : なお、今年の10.2%という数字は、実は『まやかしの数字』である。
 
視聴率のあまりの低下ぶりに、9月以降フジテレビを始めとする各キー局が野球中継を深夜枠に移動。

また、こうなることは想定済みだったのか、9月には巨人戦のデーゲームも組まれていた。
ビデオリサーチ基準では年間平均を『ゴールデン帯放送分の平均視聴率』としているため、深夜への移動によって年間平均の低下に歯止めがかかる、という皮肉な現象が起きた。
 
仮に9月の巨人戦中継全てが、昨年までと同じくナイターで放送されたと仮定すると…
 
9月ナイター平均:7.2%
9月ナイター以外:デー4試合、深夜6試合、放送なし1試合
 
上記のナイター以外11試合が、全て7.2%で行われたと仮定
 ⇒年間平均は9.96%に低下
 
ここで、この数字は放送延長の中止を考慮していないため、時間加重平均の効果を考えると、昨年までの形態で放送していた場合は今年の年間平均は一桁に達する勢いだったということが言えると思われる。