2部制が不可能な理由 | プロ野球の視聴率を語るblog

2部制が不可能な理由

昨日は別にクイズのつもりはなかったのですが、非常に多くのコメントをいただきまして、ありがとうございました。

 

 

僕が考えていたのは「ドラフト制と2部制は並び立たない」ということでした。

 
多くのコメントが寄せられた「2部落ち→メディア露出の低下→親会社が手を引く」スパイラルは、もちろん考えてはいたのですが、経営が健全化(親会社に依存しなくてもやっていける)した後であればそこはクリアー出来ているはず…と思っていたので…。

 

経営の健全化なんて無理!と思っている人が多いのですね。僕はまだ現状認識が甘いのかなあ。
(まあ佐々木が6億だ、新庄が5億だ、というニュースが飛び交ってましたからねえ)

 

話についてこられない人もいるかもしれないので、今日はこの話の解説から入ります。

 

 

 

パ・リーグの球団は全て大幅な赤字 となっています。毎試合(自称)満員だったダイエーさえも赤字でした。
その赤字分は、親会社が「広告宣伝費」ということで補填してくれています。

パ・リーグの野球は、それで何とか成り立っているというのが現状です。

 
どう広告になるのか?というと、テレビのニュース番組などで「次に、オリックス対楽天ですが…」などと企業名を呼んでくれる、これが宣伝効果になる、というものです。
毎年50億出してるチームも多いといいます。

 

 

さて、もしこういったチームが2部に落ちたらどうなってしまうでしょうか?

当然1部リーグの方が、2部より注目されますよね。

ニュース番組でも、2部の試合は映像なしで結果のみ、ということもあるかも知れません。

いや、もしかしたら1部の試合のみ紹介して、「以上、スポーツコーナーをお届けしました」なんてこともあるかも…。

こんなのに広告宣伝費として、50億出す企業がいるでしょうか?

今でも50億の価値があるのかどうか怪しいのに。

 

 

 
昨日のコメント欄で、

「人気チーム(巨人を指すと思われる)が2部に落ちた場合、2部リーグの方が経営的に有利になる」

という指摘もありました。

これは、やってみないとわからないですよね…。

浦和レッズが2部に落ちたとき、NHK(BS)は昇格決定戦まで浦和戦はほとんど放送しなかった記憶があります。TBSのスーパーサッカーなどの扱いもJ1が中心で、公平だったと思います。

もちろん、レッズと巨人とではリーグにおける位置づけがまるで違うのですが、日本テレビ以外のテレビ局が、このご時勢にそこまで露骨なことをやるかなあ…と思います。

 

まあ、メディアの闇の深さをなめ過ぎかも知れないけど…。

 

 

 

ところで、上記の議論は全て

『パ・リーグのチームは経営的に自立できない』

という失礼な前提に基づいています。もしプロ野球チームが低コスト体質に変化して、2部に落ちても入場料収入+αでやっていけるのならば、2部制は可能なのか?
 

 

僕としてはそれも怪しいと思っています。ドラフト制度との兼ね合いがあるからです。