丹生川上神社(上社)。
先日の熊野帰りに立ち寄った神社で、奈良の川上村にあります。
上社と言うからには、下社があると想像できると思いますが、その通り、丹生川上神社には、上社、中社、下社と3社あります。
どれが本家本元の「丹生川上神社」か、という話もあるようで、3社の関係には微妙な力学が働いている一面もあるようです。
この上社は、もともと下を流れる川のそばにあったのが(平成10年まで)、ダムの建設に伴い、現在の場所、山の中腹に移されたもの。
日本では頻繁にあちこちで作られてきているダムですが、地球全体をひとつの生命体として観る(診る)「宇宙のドクター」の見解では、ダムが作られる現象は、「血栓症」「動脈硬化」「脳梗塞」などと言われるようです。
祭神は、高龗神(たかおかみのかみ)。
「龗」は、「雨」+「口口口」+「龍」。
「雨」に「口」3つのかたまりで、「降雨を祈る儀礼」の意。
上の写真では「口」3つではなく、「四」みたいになっています(口3つをくっつけて全部で口が4つあるというシャレでしょうか?)。
龍は、雨や雪を降らせる神と考えられたそうです。
ちなみに33画で観音様です。
万葉集の中には、「於可美」と見られます。
ちなみに、高龗神は貴船神社(京都)の祭神でもあります。
要は、水の神様です。
末社は、山之神社、水神社、恵比寿社、愛宕社。
「雨」に「さんずい」に「占」の「霑〔テン〕」は、「うるおす」。
「さんずい」に「麗」の「灑〔サイ・シャ・シ〕」は、「そそぐ・あらう・きよらか」。
読みは、「しんうてんさい」でしょうか。
多分に水量を含んだイメージ、ありがたく清らかな恵みの雨が目に浮かびます。
ここに着いたとき、観光バスがちょうど出て行くところでした。
観光バスを送り出していたおじさんと目が合って挨拶しましたが、その方も車で行ってしまい、参拝客は私ひとりでした。
静かな参拝の時間が持てました。