天使と悪魔 感想前編 原作:ANGELS & DEMONS | まろんぱんのあれ

天使と悪魔 感想前編 原作:ANGELS & DEMONS

監督ロン・ハワード
製作総指揮:トッド・ハロウェル 、ダン・ブラウン
原作:ダン・ブラウン
脚本デヴィッド・コープ 、アキヴァ・ゴールズマン
音楽:ハンス・ジマー
主演:トム・ハンクス(ロバート・ラングドン)、アイェレット・ゾラー(ヴィットリア・ヴェトラ)、ユアン・マクレガー(カメルレンゴ)/etc


ストーリー
 トム・ハンクス主演のダ・ヴィンチ・コードの続編。イタリアローマで繰り広げられる犯罪ミステリー。イルミナティという400年前に結成された秘密結社が仕掛けてくる犯罪に立ち向かうトム・ハンクス。その犯罪とは教皇候補の暗殺。彼は守りきることができるのか。


まろんぱんのあれ-天使と悪魔


 まず私は原作を読んでおりません。なので原作未読みの立場から感想を書かせてもらいます。ストーリーも丁重に作られており、それぞれの設定やらがちゃんと生かされ、ある程度は展開が読めます。これは話が浅いというよりかは丁寧に作られていることだと思いました。また、映像もヴァチカンを中心にヨーロッパの美しい建物が色々見えるので満足しました。この映画のポイントは、ヴァチカン版火曜サスペンスが好きか?嫌いか?でまず別れるのではないでしょうか。歴史物好きには少し物足りないかもしれません。

 いまさらこんな事を言うのもなんですが、やっぱりユアン・マクレガー(カメルレンゴ)はいい味を出しております。この役は、彼ほどの適任はいなかったのでは、って改めて思いました。逆にそのためか、脚本のためか、微妙に、トム・ハンクスの立場が。どうにもこうにも、あまり彼の活躍がわからない気がしてならない。謎解きに関してもあまりにもスマートに解きすぎて、逆に本当に考えた?と思ってしまった。要するに観客に謎解きの時間を与えないで、がちがち話は進んでいく感じです。トム・ハンクスは、このラングドン学者をシリーズ化したいみたいだが、どうなることやら。ここまでは原作がしっかり先にありとてもよいです。たぶん、この作品も高評で次の作品が作られるとは思いますが。うーん、どうなることやら。


 気になった点は、犯人の動機となることがちょっと弱い。原作では、その辺をちゃんと書かれているのでよかったのですが、映画では薄いため脳内補完が必要かもしれません。映画のみでその辺があまり語られていないのでもったいなかった気がします。その辺りが原作を読んでいる方から酷評を受けるポイントかもしれません。


 この作品のそもそものベースは、宗教VS科学。しかしそこは、矛盾だらけ。宗教は科学を認めないということ。理由は、宗教では、神が人間を創ったことになっており、科学では、猿から進化したとなっています。なので科学を認めてしまうと、神が人間を創ったという点が否定することになってしまうのです。そのため、基本的に認めないそうです。これはこれでいいです。しかしですね。えぇ思いましたよ。この映画のヴァチカンの古い書物管理室や護衛システムなどかなり最新鋭の管理システムなんですけど?これってものすごく科学の力頼っていませんかと。科学を否定するのは一向に構わないし色々な考えが生まれて良いことだと思います。が、この明らかな、あなたの物は、私の物。私の物は、私の物、的なご都合主義解釈ってどうなんですかね?この瞬間私の天使の考えが悪魔に変わった瞬間でした。


結論
天使の仮面をした悪魔にご注意を。


後半へ続く。こちら