デイズ・オブ・グローリー  DAYS OF GLORY / INDIGENES | まろんぱんのあれ

デイズ・オブ・グローリー  DAYS OF GLORY / INDIGENES

監督:ラシッド・ブシャール
脚本:ラシッド・ブシャール、オリヴィエ・ローレル
製作:ジャン・ブレア
音楽:アルマンド・アマール、シェブ・ハレド
キャスト:ジャメル・ドゥブーズ(サイード)/サミー・ナセリ(ヤシール)/ロシュディ・ゼム(メスード)/サミ・ブワジラ(アブデルカデル)/ベルナール・ブランカン (ロジェ・マルティネス軍曹)/マチュー・シモ (ルルー伍長)/etc


ストーリー

 第二次世界大戦中の1943年、ドイツの手からフランスを開放すべく、アフリカ大陸のフランス植民地では、現地人の志願兵士13万人が集められた。マルチネス軍曹率いる部隊は、イタリアから南フランス、そしてローヌ川沿いに北上して雪の季節のヴォージュ山脈を越え行軍する。そして1945年、アルザス地方面へ到着する。そして、アメリカ軍への援助要請が入る。そこはドイツ国境付近でもっとも戦火の激しい地域だった。まだ踏み入れたことのない祖国フランスのために、過酷な戦場に向かっていった男達の物語。


まろんぱんのあれ-デイズオブグローリー


 彼ら現地の志願兵であり、出身はばらばらだった。それぞれの思いを秘め奮闘した。しかし、食事、昇進、出世、出兵先、すべてにおいて植民地出身のものは差別された。出世をするために植民地生まれの出生を隠す者。恋人であるフランス人のためがんばるが、互いに出した手紙でさえ、届かない。いろいろな差別がまざまざと繰り広げられる。しかしそれにもめげずがんばっていく。そして何よりもショックだったのが、戦後数十年立っているにも関わらず、旧植民地出身軍人には、本来支払われるべき恩給が支払われていない。何のために、彼らはがんばったのだろうか。未だに終わらない戦争問題。敗戦国の日本であり戦略をしかけた日本としても他国ごとではない内容。フランスのこういった対応が後に植民地から反感をかい暴動にいたり、終には独立になった現実を想像することは容易だった。この映画では描かれておりませんが、戦後はフランスを恨む植民地では、フランスに加担した者が今度は同じ種族でありながら虐殺などのターゲットにされていく。そんな現実をフランスの対応をどう思いますか。
 戦闘シーンに関してはCGばりばりの派手さはありません。しかしリアリティーに富み、戦争の怖さや酷さがみしみし伝わってきます。この映画は戦争の同じ兵士でありながら出身地差別を行っていたという難しい問題を、わかりやすく表現したとてもすばらしい映画でした。残念だったのは、通常の枠での映画館公開がされなかったことです。

余談ですが、もちろん日本では「Taxi」で有名なサミー・ナセリ(ダニエル役)は今回全編シリアスです。


結論
製作国・地域が、フランス・アルジェリア・モロッコ・ベルギーと支配国と植民地、当事国がしているところが深い思いを感じました。


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