ベンジャミン・バトン 数奇な人生 | まろんぱんのあれ

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

監督:デヴィッド・フィンチャー 

原作:F・スコット・フィッツジェラルド
脚本:エリック・ロス 

音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:ブラッド・ピット(ベンジャミン・バトン)、ケイト・ブランシェット(デイジー)、タラジ・P・ヘンソン(クイニー)、ティルダ・スゥイントン(エリザベス・アボット)他


ストーリー(アメリカ:上映時間167分)
ベンジャミン・バトンが80歳の男性として生まれ、徐々に若返っていく話。その数奇な運命を人との喜びや悲しみ、そして死を知りながら時を刻んでいく。


まろんぱんのあれ-ベンジャミン



この映画の脚本家はフォレスト・ガンプと同じ、エリック・ロス。そのために、似ている所が多々あります。しかし大きく違うのはフォレストの場合は、主人公がどんなときでも前向きに明るいに対して、今作品のベンジャミンは、人と違う老いのために、常に自分自身に対して不安になり、人として喜ばしいイベントの瞬間までも、それが逆に苦悩との戦いになるところなど。どんなときでもふと瞬間に影を見せるデビットの演技に屈服しました。


私が一番心に残ったシーンは、小さい頃に夜部屋を抜け出し、机の下でローソクに火を灯し秘密の話をしたシーン。この辺りからがすべての始まりな気がしました。私はこのシーンにほろときました。


印象に残った台詞としては、「人は皆、愛する人を失うものよ。失って初めて大切さがわかるの。」ベンジャミンは、この言葉の意味を常に意識しながら生きている感じもします。老人ホームで育ったベンジャミンは常に自分と仲良くしてくれた方たちが亡くなっていきます。そしてその度に自分の置かれた立場を理解し、そして苦悩していく様が描かれています。他には「言葉は何もいらない。」まぁよく聞く言葉ですが、それをさらっと言う背景が良いのではないでしょうか。


好きな登場人物はエリザベス。ベンジャミン始めての恋の相手。彼女により変わっていくベンジャミン。最初はただのおじいさんが恋をすることによりダンディーになっていく。そしてベンジャミンと交わったことにより、後に彼女の中の蟠りを歳関係なしに叶える。この映画は歳、永久がキーになっていますが、そこを見事に表現している助演女優ではないでしょうか。



しかし若返ったベンジャミン、いやプラッドピット、もうね、かっこよすぎです。もうそれだけで十分にお腹いっぱいになりました。ただしこの若返ったころはデイジーにその残酷までの若返りをよく見せないためか、暗いシーンが多く、はっきりと見せないのが残念ですが。


今巷で流行った「アラウンドフォーティーン」映画なんですよ。「私たち、人生の中間点で、やっとお互いに追いついたわ」とデイジーは言い、お互いの人生の歳がクロスするこの歳が一番輝いたという。理由はともあれ、もうね、アラフォー万歳映画さ。やったね、現在の時代背景にぴったりだね。って思ったよ。うーーーん、さすが。しかしこの時代にアラフォーであれってね。ちょいとすごすぎるぜ。デイジーがんばった。よく耐えたといいたい。てかこのストーリ長年温めたといいますが、アラフォーが言われているからこそ、今がぴったんこな気がするでもない。

てかね。


一点どうしても納得いかない。最初赤ちゃんと同じサイズで生まれてきて顔だけ爺さん。でもって体の成長は普通の子供と同じような感じ。で、私は思ったわけですよ。体の成長は普通と同じなのだと。が、段々と子供に近づくにつれて、体もなぜかまた小さくなってくるわけです。だめじゃないか!!なぜ体が小さくなるんだああでっかいままの子供とか期待そして妄想していたのに。私の妄想返してくださいといいたい。むっいや言う。ちなみに、最初の頃のおじいちゃんベンジャミンは、体を小さい役者にやらせて顔のみを入れ替えるCG合成で作成したそうだ。



最後に、先ほど書いたように永遠がキーになっていますが、そこに結びつけるものとして空ではないでしょうか。どんなに時代が流れようと、空だけは変わらなく、二度と同じ雲はないという人生を表しているのではないでしょうか。

結論
ロバートがかわいそう。

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