アンケートを作成したのでよければ答えていってください(右下)。



A'sが1500~1800万で岩隈を落札。

日本のメディアでもトレードがどうだのこうだの大量に記事が書かれているが、A'sのローテについては無茶苦茶なことを書いているので今回はローテ投手の紹介も含めて書きます。

※今季100前後の試合を観たので各投手の紹介は「主観的」に書いています。



まず現在のローテはアンダーソン、ケイヒル、ゴンザレス、ブレイデンの4人で、正確にはマッザーロはローテーション投手ではない。18試合に先発したものの、最後に打ちこまれてローテから外されたため9月はロングリリーフになっていた。


ブレット・アンダーソン L 22歳 19G 112,1IP 112H 6HR 75SO 22BB 2,80ERA 3,15DIPS

彼がA'sのエース。今季は怪我で19登板、さらに球に昨年のキレやノビが感じられず、怪我の影響が響いていたもののこの成績。96マイル前後のフォーシームとスライダー主体のピッチング。


トレバー・ケイヒル R 22歳 30GS 196,2IP 155H 19HR 118SO 63BB 2,97ERA 4,22DIPS ,237BABIP

ホームで2,18ERAと好成績も、アウェイでは3,86ERA。BABIPやDIPSなどを見る限り出来すぎに見えるが、カーブ、チェンジアップ、ツーシームと全ての球種が昨年より格段に良くなっているため来年も今季同様の成績を残しても不思議ではない。一言で言うと「ビッグ3」のティム・ハドソンに似たような投手。


ジオ・ゴンザレス L 25歳 33GS 200,2IP 171H 15HR 171SO 92BB 3,23ERA 3,84DIPS

過去2年間は制球難に苦しんだが、今季も突然四球を連発することがあったものの昨年の倍以上のイニングを投げ、昨年から被本塁打の増加がわずか1と大きく成長した。アンダーソン同様フォーシームとカーブ主体のピッチング。スーパー2で来季オフに調停権を得るだろうが、FAは15年オフ。


ダラス・ブレイデン L 27歳 30GS 192,2IP 180H 17HR 113SO 43BB 3,50ERA 3,84DIPS

序盤はHRを浴びまくったものの終わってみれば好成績。パーフェクト達成後は体調不良などがあり打ちこまれたものの、持ち返した。90マイル前後のフォーシームと80マイル前後のチェンジアップでタイミングを外しながら打ち取っていくピッチングが持ち味。


実力的にはアンダーソン>ブレイデン>ジオ=ケイヒルといった感じか。

やはりアンダーソンがずば抜けているという印象。ケイヒルとジオはまだまだ若いのでやはりポストビッグ3はこの3人で決定。



そして次が候補。


ビン・マッザーロ 24歳 R 24G 18GS 122,1IP 127H 19HR 70SO 50BB 4,27ERA 5,30DIPS

防御率こそ良かったものの内容自体は悪かった。フォーシーム、ツーシーム、カットボール、カーブが持ち球で、制球が良いときはコーナーを突いて抑えることができるが、基本制球がバラバラなので打ちこまれる可能性の高い投手。一応カーブを決め球に使っているが、それほど大きく曲がるわけでもないため、左打者に手こずることが多い。ツーシーム主体で打たせていけるような投手ではないので制球を良くするか、大きな武器になる球を1つ使えるようにしないとキツイかなという印象を受ける。


クレイトン・モーテンセン R 25歳 1G 6IP 6H 1HR 7SO 2BB 4,50ERA / 26GS 165,2IP 161H 20HR 112SO 53BB 4,25ERA (AAA)

07年のドラ1で、ホリデイの見返りの一人。シンカーボーラーで、スライダーと上手く組み合わせて投げる投手。今季は1試合に先発しただけであとはマイナーで過ごした。その1試合からはかなり良い印象を受けた。シンカー、スライダーが共にメジャーで使えるんじゃないかというレベルまで来ていたし、三振も7つ奪うことができた。ただ無駄にカウントを悪くしたりもしていたのでこの辺りがマイナーでの四球率にも影響しているだろう。


ジョシュ・アウトマン L 26歳 全休 / 14G 12GS 67,1IP 53H 9HR 53SO 25BB 3,48ERA 4,33DIPS (09)

昨年に受けたトミー・ジョン手術の影響で今季は全休。97マイルのフォーシームと82マイル前後のスライダー、チェンジアップを投げ、対左は,123/,180/,193と完璧に抑えているが、このスライダーがアンダーソンレベルには達していないため右には少し弱い(それでも,717OPS。成績は全て09年)。ただこのローテ候補4人の中で実力が一番あるのはアウトマン。しかし手術の影響がどうなっているか分からないので判断しにくいのもたしかだが、最有力候補と見て良いはず。


タイソン・ロス R 23歳 26G 2GS 39,1IP 39H 4HR 32SO 20BB 5,49ERA 4,42DIPS

かなり珍しいフォームから96マイルほどのフォーシーム、カーブ、シンカーを投げる長身投手(約2m)。開幕ベンチ入りしたが、毎月成績が悪化して7月にスターターとして育てるためにマイナー落ち、そして6試合に登板しただけで怪我で離脱した。ただ良い球は持っていて、将来的には最低でも3~4番手を任せられる投手になるはず。制球が粗いのが難点か。


個人的に来季の期待値はアウトマン>モーテンセン>マッザーロ>ロスという感じ。



これに岩隈が加わる。

さすがに調停権すら得ていないポストビッグ3の放出はないだろうし、ブレイデンの放出もナンセンス。となると放出されるのは必然的に決まってくる。

アウトマンが手術の影響でダメならマイナーで鍛えるだろうが、基本的にマッザーロとアウトマンはマイナーに置いておくには勿体ない投手。モーテンセンも使ってみる価値は十分あるだろうし、岩隈を獲るなんて思っていなかったから正直どんな意図があるのが理解ができない。



A'sの球場はファールゾーンが異常に広く、昨年は一塁への牽制エラーで走者が一気にホームイン するという珍しすぎる事態まで起きたほどで投手に有利な球場。

そのため一昨年は4年4400万を提示したもののファーカルに、昨年は一番良いオファーを提示したと言われながらベルトレイとスクータロに蹴られるなど打者には嫌がられる球場。なので打者を獲るにはトレードしかない、とまで記事に書かれた。


かつてビーンは05年オフに前年の年俸が290万だったエステバン・ローアイザと3年2137,5万もの契約を結んで周囲を驚かせた(1年目は4,15DIPSとまずまずだったが、その後2年は怪我で契約自体は失敗)が岩隈の落札はそれに近い。

そして岩隈がトレード要員に名前が挙がっているが、仮に入札額が1800万とするとし、契約が3~4年で年当たり400~600万はかかるはずなので3000万前後はかかるはず。メジャーで1試合も投げたことのない投手にケチなビーンが3000万も投資するのかどうか非常に怪しいが、近年はマイケル・イノア(今季ようやく初登板もトミー・ジョン手術を受けた)に425万、グラント・グリーンに275万の契約金を与え、年俸が1350万だったホリデイを獲ったり2年契約を求めていたシーツを1000万で買うなど金の使い方は変わってきているのも確か。


もし岩隈を残すのならアウトマンやモーテンセン当たりは即座にトレードされるだろうが、メジャー未経験の投手にそれだけ投資する可能性を考えるとどうか。

それはトレード先の球団にも言えることだが、トレード先の球団が負担するのはあくまで契約金のみで、年500万前後。それなら下手にプロスペクトを獲るよりも一応日本での実績のある岩隈を獲る可能性も高くなってくるはずだ。



A'sの今季総年俸は5800万だが、チャベスとシーツの契約が切れたことによって1900万=入札額(?)の余裕が合ったのも確か(チャベスのバイアウト300万を含む)。

つまりは今季もチャベスとシーツがいると仮定すれば岩隈との契約は負担が少ないと言える。しかしA'sが必要なのは投手ではなく大砲。もし岩隈ではなく、プロスペクト数人で良い選手が獲れるならば岩隈を残すだろうが、岩隈を含めた方が良い選手が獲れるのであれば即トレードも現実的ではある(トレードに使えなければ岩隈と契約しないという手もある)。



昨年も余った選手を放出し、タベラスを引き取って即解雇までしてユーティリティとして活躍したロザレス、クーズ、ソガードを獲得したビーン。

他球団を出し抜くことがうまいが時に無意味な動きを見せるビーンなので今回岩隈をどのようにするかは予想困難だが、個人的には放出されるだろうと思っている。それもホリデイ獲得時のように突然大きなトレードが発表されるのではないかと思う。



みなさんは岩隈についてどのように予想しているのでしょうか?

アンケートに答えてもらえるとありがたいです(右下)。


追記:マッザーロがロイヤルズにトレード

日本のメディアは岩隈のため~~~と書きたてるだろうけど、これでローテ候補はアウトマン、岩隈、モーテンセン、ロスの4人に。

そして得た選手はデヘイスースという大砲ではない選手。そして外野が4人になった。

さて次は誰を放出し誰を獲るのか。



他にトレード要員になる可能性のある選手を書いておきます。


エリック・ソガード 2B 24歳

エリスのオプションが行使されたため来季のレギュラーはなくなったが、タイプ的にはエリスに選球眼を付けてパワーをなくした選手なので後任にはピッタリ。しかしエリスとさらに契約延長の話も出ているためもしそうなればトレード要員。

可能性・・・低


エイドリアン・カーデナス 2B、3B 23歳

長打力が中々伸びない。3Bに転向も、パーカー(大砲候補)がいるため立場的に厳しい。

可能性・・・高


ジョシュ・ドナルドソン C,1B 25歳

選球眼と長打力を備えた捕手兼一塁手。ただスズキの契約延長で正捕手への道は厳しくなっているか。とりあえず来年はランドン・パウエルとバックアップ捕手の座を争うだろうが、1Bも守れるのでドナルドソンが勝ちそう。

可能性・・・低


コリー・ブラウン OF,1B 25歳

長打力と足が武器。AAAでは大不振も、再昇格後最後の7試合で3HR。ただメジャーのOFは埋まっているので年齢的にトレードの可能性あり。

可能性・・・中


ジェマイル・ウィークス 2B 23歳

MILのリッキーの弟。選球眼と足は兄以上の1番打者タイプだが2年連続の長期欠場で実力発揮ができていない。1~2年以内にソガード、ウィークスのどちらかの放出は確実にされるはず。

可能性・・・中


シェーン・ピーターソン 1B,OF 22歳

打撃能力が中途半端だが守備がうまい。しかしブラウン同様OFは埋まっているのでトレードの可能性あり。昨年はスペンサーというピーターソン同様中途半端な選手がいたが放出されたため、放出の可能性が高いかも?

可能性・・・高