今回の選挙戦を振り返って・・・ | マーケティングライフ(sideα)

今回の選挙戦を振り返って・・・

今更ですが、今回の衆院選を振り返ってみると、どこを取ってみても自民党の戦略勝ちだったように感じます。

そして、この衆院選は企業のコミュニケーション戦略にも通じるものがあると感じました。

自民党は今回の自殺者までだした郵政民営化の騒動をネガティブに捉えるどころか、逆にそれを使って、選挙をエンターテイメントのようにしてしまいました。

例えば刺客を送り、改革派VS造反派という構図を作り、選挙に興味のない人にもわかりやすい対立の構図を示しました。

これにより、野党の影が薄くなってしまいました。

また、選挙に興味を持った人々に対するシンプルなメッセージも印象に残りました。


私の印象に残ったのは、佐藤ゆかり氏の応援演説をしたときの小泉首相の言葉でした。

「郵政民営化に賛成なら自民党に投票してください」

自民党のシンプルなメッセージはスローガンにもはっきりと現れています。

各党のスローガン

自民党: 改革を止めるな。
民主党: 日本を、あきらめない。 
公明党: 改革力 公明党。
共産党: たしかな野党が必要です
社民党: 国民を見ずして、改革なし。

与党が郵政の改革をスローガンで謳っているのに対し、野党の方のスローガンは非常に漠然としているような気がします。

また、各党の党首討論のときにおいても、民主党は年金の話、社民党は憲法改悪(?)の話、共産党は何の話をしたか忘れましたが、どれをとっても、野党は郵政の話はしたくない、というように取られかねないような内容でした。

このように

郵政の騒動や選挙をエンターテイメントにすることで、都市部に住む多くの若者の興味をひきつける(自民党は都市部が弱いと言われているので)

シンプルなメッセージでわかりやすくアピールする。

ことによって、選挙に興味を持った多くの人々の票を多く獲得することができたのではないかと思っております。

とはいえ、かくいう私も政治に関してはあまり詳しくないので今日はここまで。

今日の一冊

フィリップ コトラー, ゲイリー アームストロング, Philip Kotler, Gary Armstrong, 月谷 真紀, 恩蔵 直人
コトラーのマーケティング入門