広告の効果指標-エンゲージメントについて考える- | 渋谷で働くマーケターたちのアメブロ

広告の効果指標-エンゲージメントについて考える-

広告の効果指標も変わりつつあります。

正確に言うと・・・、評価軸が増えたと言った方がいいでしょうか。


今まで見えなかったものが、テクノロジーの発達で、消費行動(クチコミがいい例ですね。)においても、広告の効果検証の場においても、可視化できるようになりました。


その代表例としてあげられるのが、「エンゲージメント」です。

リーチとフリークエンシーという所謂「広告の到達効果=量的評価」に加え、「広告の浸透効果=質的評価」が加わったというイメージでしょうか。(ちょっと適切な日本語が見つかりませんがあせる


「エンゲージメント」と言っても、何か「エンゲージメント」なのかという正確な定義はまだありません。

ためしにググってみると、アドテックの記事が出てきます。

http://www.nikkeibp.co.jp/news/net06q4/517574/


メディア、広告代理店・・・と、まだまだこれに対する議論が続きそうです。



現在のエンゲージメントに対する動きをまとめると大きく2つ。

メディアパワーの評価軸と、ブランドパワーの評価軸になるかと思います。


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①対メディアに対するエンゲージメント=メディアパワー

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☆ネットレイティングスが、サイトの評価を「PV→総滞在時間」に見直す動きが出てきました。


●最良の指標は「総滞在時間」、Nielsen//NetRatingsが位置付け見直し
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/07/11/16306.html

●動画、CGMサイトはPVが低くても総利用時間比較で人気ポータルに匹敵――ネットレイティングス調べ
http://www.rbbtoday.com/news/20070725/43719.html



☆こちらは海外の事例。一人当たりのページビュー数/月と一人当たりの訪問数/月を評価軸としています。


●ソーシャルメディアでのブランドランキング

http://adinnovator.typepad.com/ad_innovator/2007/07/post-11.html

●最もエンゲージメントの高いソーシャルネットワーク

http://adinnovator.typepad.com/ad_innovator/2007/07/post-10.html



メディアの場合は、サイトへの定着度がどうやら鍵のようですね。


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②対広告主(ブランド)に対するエンゲージメント=ブランドパワー

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☆CGMでエンゲージメントを計測する動き


手前味噌ではございますが、弊社の1つの取組みとして、先月、CA-Buzz-Optimizerというクチコミ分析ツールをリリースしました。

弊社バイラルプランナーの二宮 もこのブログで取り上げています。

http://ameblo.jp/marketers/theme-10003705580.html


最大の特徴は、クチコミをAIDEESという消費行動にあてはめて、より深い消費者の反応度合いを計測することを可能としたところです。


現在、特にこの分野については、各社積極的な動きをしています。



☆自社サイトでエンゲージメントを計測する動き=自社のメディア化


●ホンダはこうした――発見! アクセス解析は広告の効果測定に使える
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0707/17/news009.html


この記事は、広告の評価を自社サイトで計測するパターンですが、自社のメディア化と書かさせていただいたとおり、現在は広告媒体に匹敵するほどのPV・UUを持っている企業サイトも多々あります。

広告媒体に広告を出すだけでなく、一旦、誘導してきたユーザーをいかに自社サイトに定着させるのか。

インターネットの活用方法として、まさに今後もこの点が求められてくるかと思います。


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と、長々と書いてしまいましたが、別にリーチとフリークエンシーといった従来の指標がなくなるのではなく、消費行動の変化、メディア環境の変化に応じて、リーチとフリークエンシーといった広告の管理指標だけでは、広告効果を上げられなくなってきました。


この指標に加えて、どんな効果(=指標)が上がれば、広告主の売上げが上がるのか・・・。

まだ、私自身も、模索中ではございますが、ぜひここは引き続き取り組んでいきたいと思っています。


とはいえ、、、全てを定量評価できるわけではないので、こういった管理指標を主軸としつつも、自由な発想でメディアプランニングしていきたいです。


<メディアマーケティンググループ 仁王敬子>