第126話 絡み | らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】

第126話 絡み

男優の汗が

胸のあたりにポタポタと落ちてくる。


鷹さんは

私の体を器用に弄びながら

耳元で卑猥な言葉を囁き続ける。


私は監督から指導された通りの演技をする。


『抗いながらも我慢できないかんじ』


いや、だめ、もうやめて

そんな風に言いながら身悶える。


途中、喘ぎ声に臨場感がないとダメ出しされて

撮影が止められる。


「アンアンだけじゃだめだよ! もっと息を切らして!」


「あ・・・はい。 すいません。」


本当に行為をしていないのに

臨場感のある声を出すというのは意外と難しい。


SEXをしているというより

スポーツに近いかんじで

ただ絡みをこなしているからだろう。


「お仕事なんだから、しっかりやってね!」


監督から厳しく言われ

私は焦ってしまう。


本当にしっかりしなければ・・・

そう思うものの

なかなかうまくいかない。


とても冷静な自分が

離れた場所からこの光景を見ているかんじがする。


自分から解離するというのは

周囲の風景や自分のしている事はちゃんと認識できているのに

感情や感覚、思考にフィルターがかかっていまい

現実感がさっぱりなくなってしまうのだ。


カエルが仰向けになった様な

みっともない格好の私がいる。


鷹さんは

私の足を大きく開いて持ち上げている。


鷹さんの動きが激しくなり

それに合わせて私も大きな声を出す。


目をつぶって

息をあげながら大声を出していると

だんだんとトランス状態になっていく。


鷹さんが切羽詰った声を出し

それと同時におなかの上に

偽物の液体をかけられる。


『カット!!』

監督の声がする。


メイクさんにバスローブをかけられる。

スタッフが紙コップに入ったお茶を持ってくる。



「おつかれさまでした。」



私は簡素に言い

シャワーを浴びにいった。




週末忙しくて更新できなくてごめんなさぃ。しかし・・・このへん書くの難しい^^;

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