第038話 機械仕掛けのSEX
駐車場に降りると
おじさんはリモコンで車のロックを解除した。
見た事もないようなベンツで
ビジネスホテルの駐車場には場違いであり
他の車とはあきらかに違う存在感を現していた。
「一つ聞いてもいいですか?」
「何かな?」
「私とHすると
愛人バンクの方にはいくらお金を払うんですか?」
「紹介してもらった時に5万円だけ払うんだよ。
最初だけね。
僕が気に入らなかったらそれも払わなくていいんだ。
今後、もし僕と君が継続して会う事になったら
そこからは個人の自由で店は介入しないんだよ。」
「じゃ、お店には5万円しか払わないでいいんだ?」
「入会金がものすごく高いからね。ははは」
「へぇー。そういう仕組みになってるんだ。」
車の中ではそんな話しをした。
おじさんは道玄坂にあるラブホテルに車を停めた。
ラブホテルのくせに大きなプール付きの部屋で
私は『このプールちゃんと掃除してるのかな?』
と、これから始まる事とは全く関係のない事を考えていた。
「僕はシャワー浴びてくるからね。」
本当に遊び慣れてなさそうな真面目な人だ。
だいたい42にもなって自分の事を『僕』だもんなぁ。
そう思いながらおじさんがシャワーを浴びている隙に
パンツの後ろポケットに入っていた長財布の中身を確認する。
14万か。
3万くらいならばれないかな。
私はおじさんの財布から3万円を拝借した。
私がシャワーを浴びおわると
部屋はすでに暗くなっていた。
バスタオルを巻いてベットに入る。
なんだか機械仕掛けの人形としてるみたい。
うつろな頭でそんな風に思う。
ゼンマイでも巻いて動いてるみたいな
ひたすら正常位で単調な動き。
ずっと同じリズムで腰を動かし続けている。
切羽詰った声を出しながら
あっというまにおじさんは果てた。
『この人すごく楽だなぁ。』
真面目で女を知らない金持ちは都合が良い。
SEXが楽なのがなおさら気にいった。
それから私は
この堅物のおじさんと
週に2回会う契約を結んだ。
おじさんのSEXは毎回同じパターンで
私はあいかわらず覚めて夢を見る。
その日もいつも通り
おじさんの単調な動きを受け入れていた。
頭の中では夜行くディスコの服を選び
新曲のパラパラのシュミレーションをしていた。
その時何か違和感を感じた。
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