授賞式 | Paris暮らし
mが企画製作したダンスの本
「Danser la peinture (絵画を踊る)」
「2015年 ダンス本部門 最優秀賞 Meilleur livre de danse de l'année 」という
名誉ある賞を受賞しました。

Vassily Kandinskyや
Velicovic Vladimirなどの有名絵画を見て
それをダンサーが踊りで表現しているという
珍しい趣向の本です。

6名の振り付け家、
大勢の若手ダンサーによるダンスを撮影した、
撮り下ろしの美しい写真が多く掲載されています。
著者は、有名なダンス批評家の方です。

「 l'Association des critiques de théâtre musique danse
  (演劇、音楽、舞踏批評家協会)」が長年主催している賞で、
毎年、「音楽部門」「演劇部門」「ダンス部門」それぞれの部門で
ノミネートされたそれぞれの新しい作品や、その年特に活躍した人に
最優秀賞を選んで贈られるのだそうです。
結果は、批評家たちの投票によって
決まるので、とても公正なのだそう。

授賞式とその後のパーティーに私も参加させていただきました。
普段は、新聞や専門誌に厳しい批評を書いている批評家が選ぶわけですから、
受賞者たちは、プロに選ばれたという喜びもひとしおのようでした。

例えば、リヨン・オペラ座で上演された、新作オペラ作品に
最優秀オペラ作品賞が贈られ、作曲家、監督、ディレクター、歌手が来ていました。

演劇作品は、オデオン劇場で上演された、新作演劇作品が選ばれ 
舞台監督、演出家、俳優が大勢来ていて、とても華やかでした。

他にも、有名な指揮者、ダンサー、シャイヨー宮劇場の支配人など、
錚々たるメンバーへの授賞式が行われました。

編集者であるmも著者である、ダンス評論家、
撮影を担当したダンス専門プロカメラマン
(そんな専門の職業が存在するのです!世の中には!)と共に
舞台上で授賞しました。

カメラマンの方が言っていた言葉がとても印象的でした。
「25年間、ひたすらダンス公演の撮影をしてきました。
 毎日、ダンサーだけを、暗がりの中で光輝く舞台の上の人たちを
 撮影し続け、これといって、普段は光を浴びることもなければ、
 こうして舞台に上ることも、褒められることもないとても地味な仕事です。
 こんな風に、誰かに褒められ、舞台に上がり、
 名誉ある賞をいただくなんて、本当にオドロキです。
 とても感激しています。」
後でお話ししたら「でも人前で話すのは本当に苦手・・・。緊張しました・・・」と言っていて、
とてもいい感想だなあと思いました。

他の有名な俳優さんや音楽監督たちは、なにしろ舞台慣れしているから、
堂々と素晴らしいスピーチで、それももちろん素敵だったけど。
こういう職人肌の方たちの話に弱いんですよねー。

みんなちょっと涙ぐんだりしながら、
全スタッフに名前を挙げてお礼を言っている舞台監督がいたりして。
すごくいい時間だった。2時間くらい授賞式が続き、
そのあと、ロビーでカクテル・パーティーでした。

華やかで、オープンで、舞台人ならではの世界。楽しかった!

最後に全部門の受賞者が舞台上へ


カメラマンのスピーチ、真ん中が本の著者の批評家の方です。




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