9月・・・長月ですね。


夜は虫の声で、まったり・・・

そんな夜を読書で過ごすのもいいですね。


今、瀬戸内寂聴さんの「白道」を読んでいます。

西行が「出家」した理由であろう推測、

そこに絡む人間模様が書かれています。

寂聴さんが60代後半に書かれたもの。

これも興味がもてて読んでいます。


西行と言えば、出家をしたものの

非常に情熱的な恋歌を読んでいるんですね。

それには

待賢門院璋子(たいけんもんいんたまこ)との出会いが

大きく影響したのではないかということが書かれています。


この待賢門院璋子の人生というのも尋常ではない生涯で

白河法王の妃祇園女御の猶子となって、引き取られて

育てられたゆえに、とても数奇で奇怪な生き方をしたと

言われているのですが・・。


白河法王もまた奇怪な生き方をした方で

これも今の私の年代だからこそ

興味がもてるのかなとも思っているのであります。

また

私は京都に行った際、不思議に仁和寺に引き寄せられるように

何度か出向いたりしていたんですね。


・・・・

北面の武士であった若い西行が

出家したのは

もちろん様々な理由があったからこそ


そして出家をした

寂聴さんが書いているからこそ

なんだか、なるほどなと思えることが多いかと思います。


西行は平安末期から武家時代を73歳まで生きた人。


寂聴さんは西行のほかに「一遍」「良寛」という個性の強い

生涯に魅かれ、筆でまとめているのです。

この三人は、ある日、突如出離して仏道に身を投じた・・

寂聴さんもまた、自分の出家以来、自分に向けれてきた

問だったという・・のですが・・。

とうに西行などの年を越えた寂聴さん

今、どう西行の人生を分析するのか・・・

心に変化はあったのか

ちょっと聞いてみたいことでした。