BRIDGE 2010 April 「メディアとマーケティングの革新」 | Fruits of Serendipity

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marianneが偶然出会った「幸運の結果」。または、素敵なアレコレ(音楽,映画,本,TV,アート,Web,広告,人)への深夜に綴るラブレター。

4月ももう1週間が経ちました。早いですね。


会社でもちょっとした異動がありましたので
(と言っても専門分野は変わらず、隣のグループへ異動ですが)、
心機一転、再度ブログも継続させたいと思います。

というわけで、珍しくマジメブログ。


先日、BRIDGE 2010 April「メディアとマーケティングの革新」 というイベントに参加しました。


<フリートーク・セッション>--------------------------------------------
パネリスト 
・江端浩人さん(日本コカ・コーラ インターラクティブ・マーケティング統括部長)
・小林弘人さん(株式会社インフォバーン代表取締役CEO)
・高広伯彦さん(スケダチ|高広伯彦事務所)
ナビゲーター 
・徳力基彦さん(アジャイルメディア・ネットワーク株式会社代表取締役社長)

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ほとんどのお話の流れは、こちらのブログに記載されています。
会話の全体をお知りになりたい場合は、こちらをご参照ください(この速記力、すごい)。

BRIDGE2010|Fumi's Travelblog


私が印象に残っているのは、下記2箇所です。(抜粋しても長めです)。



■今後必要とされる人材→「インタラクティブ」論
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小林さん:
これからは企業内でCMO(チーフメディアオフィサー)が必要。
企業内でも、リソースはあるはず。前田建設ファンタジー事業部 なども、
企業のメディア野郎達がやっているいい例。


江端さん:
構築スキルは外部に委託すればいいので必要ない。
それよりも、戦略的に新しい物を立ち上げる力のある人が必要。
こういった人材はほとんど外部から募集していて、その際の募集名は
「インタラクティブマーケティングマネージャー」。


高広さん:
意外とこの「インタラクティブ」というキーワードは、ネット業界の人から抜け落ちている。
インタラクティブというのは、お互いに関わり合うような仕組み。
相手がこちらに入ってきやすくするように、相手が関わりたくなるようにすること。
例えば、コメント欄を設置することではなく、コメントを書きたくなるような仕組みづくり。


江端さん:
「インタラクティブ」は何かボタンを押したら動くということではない。対話である。


高広さん:
PCを額縁にして作品を作る人と、PCの向こうにいる人に何かをさせようとする人
がいるが、インタラクティブは後者の発想で作るもの。
「lean forward」(体が前のめりになる)になってもらうことが重要。
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まず、前田建設ファンタジー事業部 について。
こちらは有名な事例ですが、面白い取り組みが企業の
宣伝にもなっていますし、そこからコラボレーションにも発展しています。
メディア企業にいなくても、メディア活動はできる、と『新世紀メディア論  』でも

書かれていましたが、その良い例です。


後半、インタラクティブについて。
最近、様々な面白いウェブ・キャンペーンが見られますが、
数が多くなってきたからこそ、この「ユーザーが動きたくなる」ように作れないと、
ただ埋もれていって印象に残らないキャンペーンになってしまいます。

ここは改めて、大切な部分です。



■これから日本をもっと面白くしたいと思っている人へのメッセージ
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江端さん:
大きいことでなくて小さいことからでも、少しずついろんなことをやってみる。
何か注目するものがあったら、まずはその世界に入ってみることが大事。
経験をすると、人に提案する内容も変わってくる。


小林さん:
新しい技術はどんどん討ち死にするもの。
経営・管理職へのメッセージになるが、
若いうちの失敗を許容する社会になればと思う。


高広さん:
大きい広告業界になるほど転職する人は少ないが、
人材の流動性が高まれば面白くなると思う。


あと、翻訳が出てから本を読むのをやめて、原著で読むこと。
まもなくフィリップ・コトラーの『Marketing 3.0』が出版される。

日本語訳が出るのを待っていると情報が遅れてしまうし、

日本語訳を読むとその言葉で頭に残ってしまうが、
英語で読むことで、自分なりの解釈ができるようになるだろう。
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上記から、自分に向けて言いたいところを3点に。


「失敗を恐れずにいろんなことをやってみる」


⇒若い頃だったり小さな組織だとできることも、歳をとったり大きな組織になるとやりにくくなってきます。
 幸いにして私の所属組織は何でもやってみることをよしとする文化なので、
 そこは恵まれているなぁと思います。
 あとは自分の覚悟だけ。


「違う立場からの経験も大事」


⇒高広さんは転職とおっしゃっいましたが、部署が変わるだけでも、

 視点が変わったり必要なスキルは変わるので、個人的には成長機会となると思います。
 (高広さんは個人ではなく業界が面白くなるから、という意味でおっしゃったと思いますが。)

 実際、私はこの4月で少しだけ異動し(この日お渡しした名刺は以前の部署です)、

 これまでの経験で得た能力だけでは、現在の業務には全然足りないと感じています。
 今の部署で業務を全うするには、すごく勉強・成長しなければならないですし、
 やる気というか、”やるしかない気”になってます。


「翻訳が出る前に原書を読む」


⇒すみません、いつも翻訳が出てから読んでる派です。
 英文科卒でありながら英語力ガタ落ちなうでして…。両親にも申し訳ない。
 ということで、早速『Marketing 3.0』をamazonで買いました!善は急げです。



最後に、上記のようなユニークなお三方と、難しそうな中うまくナビゲートされた徳力さんのお話を

伺えたのも良い機会でしたが、何よりも、そこに参加された200名のお客さんからパワーをいただきました。


そこには、メディア企業や広告代理店以上に広告主の方が多くいらっしゃったように思います。
皆様の勉強熱心さに、さらに気を引き締めた次第です。



さて、これから半年は、久々に試練の季節になりそうです。
たくさん勉強して、まずは所属部署に貢献できる人材になります。(言い切った!)

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