山の事故、海の事故 | Sweet Life

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夏は、山と海の事故のニュースが多いですね。

昨夜の北海道での登山遭難事故、死者10名以上ということを聞き、ぞっとしました。

本当に、アウトドアは予想もつかないことが起こりうるから最大の注意と知識が必要ですね。


サーファーの夫は、サーフィン暦10年以上だけれど、海に入る前は必ず波情報、風の向きや強さ、天気図などをチェックしてから海へ入る。少しでも潮の流れが強かったり、陸から海にむかって吹く風が強まる予報になれば早めに上がってリ海に入らなかったり、雷注意報にも注意しています。

これは決して大げさだったり神経質なことではありません。

海で遊ぶ人働く人の常識です。何かあったらすべて自己責任なのです。


しかし、日本の登山は少し事情が違うような気がします。

海でスポーツする人たちと違って、自然を楽しんでいるという感覚はあるのに、自然を'相手にしている'という意識が少し足りないような気がします。

海のスポーツをする人と違って一日に何度も携帯電話などをみて天候チェックを行うハイカーや登山者は少ないと思います。

特に中高年の登山ブームに乗った人たちは山の知識と自然の知識があまりない人が多いように思う。

登山グループはガイドが一人、多くても二人いて、そのガイドにすべてを任せていることが多い。

コースはもちろん、天候の情報なども登山者一人一人が確認して自己の判断で登るのではなく、ガイドの判断にゆだね登ることがほとんど。

そのガイドが「大丈夫」といえば、信じて登るしかありません。

しかし、少しでも不安があれば、ベテランの登山者やガイドは、途中で下山します。

朝の天気が穏やかだけれど昼から天気が悪くなるような天気予報であれば途中下山、又は最初から登るのを中止するのがガイドとしての責任です。

天候が悪化しそうなのにもかかわらず、せっかくここまで登ったのだから、頂上まであともう一息だから登ろう、という判断が事故に繋がるもっとも多い原因です。

下山する勇気、登山を諦める勇気は、登山でもっとも大切なことであり、同時にもっとも難しいことなのです。


トレイルランニングでも同じこと。

コースをしっかり調べてからトレイルに入るのはもちろんのこと、途中で体の体力が失われたり、怪我したりしたらどうすればいいのか、山の出口まであとどれだけの距離があるのか、エスケープルートはどこか、自分の体力と距離とをしっかり把握し計算しなければなりません。

知識、体力、そして自己責任をもって山に入らなければいけません。そうしないと一緒に走っている人や他人に迷惑をかけるばかりではなく、自分の命にもかかわることになりかねない。

自然を決して甘くみてはいけない、トレイルランニングをやって学んだもっとも大切なことです。



ガイドかいるからといって、そのガイドにすべての判断を任せるのではなく、山に入る前に自分でしっかり天気情報を見て、コースも把握して、少しでも不安があったり自信がなかったりしたら、登頂を諦められるようにならなければなりません。


アウトドアスポーツは自然を相手にしているだけに、普通のスポーツよりもリスクが高い。リスクが高い分、そのための自己マネージメントが必要なのです。


今回の事故はあまりにも悲惨でした。

山が大好きでベテランでもある登山客だっただけに、どうして悪天候の中登り続けたのだろうと、不思議でなりません。


このような'防げた事故'が二度と起こらないことを祈ります。