昨夜、母親から聞いて「あー」と気持ちがざわめく。
ご高齢だったので仕方ないとはいえ、
アーネスト・ボーグナインの次に日にこれを書くとは…
私より母親の世代の方々には
思い入れのある方だったろう。
大女優という名がこれほど相応しい方はいない。
黒沢明の映画で何が好きか？聞かれると
いつも「七人の侍」「どん底」「赤ひげ」の三本の中で迷う。
どれも甲乙つけがたいほど好きで選べないのだ。
そして「どん底」の中で
山田五十鈴は壮絶な女を演じている。
「蜘蛛巣城」でもそうだけど…
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日本でゴーリキーの「どん底」やシェイクスピアの
「マクベス」が演じられる時はどの女優さんも
山田五十鈴と比べられなければならないのだ…
恐ろしい…(・・；)
それぐらい圧倒的な演技をみせてくれる女優さんだった。
一番好きな映画は川島雄三監督の
「暖簾」
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オープニングからエンディングまで本当に
濃密で良く出来た人間の一代記。
山田五十鈴の軽やかささ良く出ていて心地いい。
結婚式の後、花婿(森繁久弥)花嫁のかっこのまま
屋台のうどんを二人ですするシーンが大好きだ。
そこでうどんやの主人から高いこんぶを使いたいけど
割に合わないと聞かされ、二人で(二人は昆布屋さん)
袋詰めする時に出る切れはしをかき集めて
安価で販売する事を思いつき、その格好のまま
徹夜で昆布にまみれるのだ…
後半、山田五十鈴と乙羽信子が語り合うシーンも素晴らしく
大好きな映画である。
語りだしたら止まりませんね。
たくさんの素敵な映画をありがとうございました。
安らかに…