2015年も残りあと数時間。
今年もたくさんの演奏会に出かけました。
そこで、本年も演奏会行脚の総括をしてみたいと思います。
まずはカウントから☆
1月:5 2月:6 3月:5 4月:5 5月:10 6月:6
7月:6 8月:2 9月:2 10月:12 11月:7 12月:6
合計72件。月平均6件。
昨年の54件よりはだいぶ増えたけど、08年の80件には惜しくも届かずw
さて、この中から、今年のコンサート・ベスト10をチョイス!
今年もなかなか悩みましたw
◆1/23 都響定期(サントリーホール)
熱狂的なファンの多い都響を遂に初体験w
お目当ては、大好きなチェリスト・ウィスペルウェイさまがソロを務める、ルトスワフスキの協奏曲。
完璧にしてダイナミック、そして緻密に構成・計算されたソロ。
録音もしているけれど、録音の時よりも遥かに上手いオケとの共演に、ウィさまのテンションもますますアップ!
アンコールでおどけて弾き始めたバッハの無伴奏2番のサラバンドも美しかった!
◆5/2 中野振一郎(びわ湖ホール)
日本を代表するチェンバロ奏者・中野振一郎さんのLFJびわ湖での公演。
ゆるーくぬるーい爆笑トークと、何物も寄せ付けないような集中力溢れる演奏とのギャップが最高w
ご本人編曲によるバッハの「シャコンヌ」が凄まじかった!
あまりの素晴らしさに、即CD買ってサイン会並びましたw
◆6/19 名古屋フィル定期(芸文)
一年に一度のお楽しみ・名誉客演指揮者のティエリー・フィッシャーさんの名フィル来演♪
しかも今年は、フレンチ・プログラム!!
ソリストの三浦文彰きゅんの完璧で精緻なサン=サーンスの3番。
フィッシャー親方の身上である、くっきりと明るいメリハリと音色感が素晴らしく、フランス音楽にもとても合う。
「ボレロ」などでの、名フィルのポテンシャルの高さも印象的だった。レベルアップしたなぁ。
◆6/27 プレトニョフ指揮 ロシア・ナショナル管(調布市グリーンホール)
調布音楽祭の一環。何と言っても、プレトニョフ(´_ゝ`)弾き振りのモーツァルト!
去年のリサイタルでもそうだったけれど、シゲル・カワイの潤いを含んだ円く温かく、どこまでも優しい音色。
プレトニョフ(´_ゝ`)はこういう音楽を指向するようになったのだなぁ、と。
メインのチャイ5も、ロシアオケでイメージされるような、力で強引に押すようなことはなく。
個人的にはアンコールに「仮面舞踏会」のワルツが来たのが嬉しかった!w
◆7/30 広上淳一指揮 京都市交響楽団(芸文)
話題の京響もこの名古屋公演でやっと初体験!オケの音がとても立体的に聴こえる。ソロも上手いけど、弦のアンサンブルが極上の美しさ。
広上さんのやんちゃなやりたい放題と思いきや、実は緻密な計算と仕掛けが全編にわたって施されていて、どの曲も本当に新鮮に聴こえた✨ 「幻想」ってこんな面白い曲だっけ?
◆10/1 ハイティンク指揮 ロンドン響(NHKホール)
ソリストのマレイ・ペライアさま詣で。大好きなベトの4番のPコンを弾くと聞けば行かない訳には参りません
最初の静謐な和音から、彼のどこまでの透明な音世界に引き込まれて、幸せのあまりうるうるしてしまう。
八十代半ばのマエストロの音楽は雄弁でエネルギッシュ。
ただ、オケの腰がちょっと重い感じが…。下手ではないけど、さして個性もない感じ。
ホルンのアタマを吹いていたお姉さんがとにかくめちゃウマだったのが印象的でした。
◆10/8 パーヴォ・ヤルヴィ指揮 NHK響(NHKホール)
1週間ぶりのNHKホールw お目当ては、高校時代からのアイドルであるジャン=イヴ・ティボーデさま♡ しかも曲は、彼の最も得意とするラヴェル!!
N響とも何度かこの曲で共演しているけれど、これまでよりも遊び心や小粋なリズムを前面に出していたし、2楽章での滋味深く美しい歌にぐっときてしまった。
この日のフレンチ・プログラム、パーヴォさんは、いつものようにキレのある音楽造りを指向しているのが分かったけれど、オケがついていきかねているような感じがした。
やっぱり、フランスものといっても、デュトワ時代とは全然違うものね…。
終演後のサイン会で、ティボーデさまが私に優しい笑顔を向けて下さり、高校時代に戻ったように年甲斐もなくドキドキしてしまいましたw
◆10/21 シマノフスキ弦楽四重奏団&シプリアン・カツァリス(浜離宮朝日ホール)
23日の名古屋でのリサイタルとどちらにしようか迷ったけど、急遽ゲスト出演が決まったにも関わらず、あれだけの素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれたこちらに軍配を。
シマノフスキSQは職人的なアンサンブルを聴かせる、本当に素晴らしいカルテットで、
こういう名手たちと弾くと、かっつぁんもアンサンブル欲を刺激されるようで、
まさにアンサンブル(仏語で「一緒に」の意)、という熱い合奏だった。
カルテットのみで演奏された、ハイドン、そしてメンデルスゾーンのヘ短調も構成感のしっかりした演奏で愉しかった。
◆10/25.26 山本裕康・諸田由里子 ベートーヴェンチェロ作品全曲演奏会(プリモ芸術工房)
ベートーヴェンの作品は、交響曲だけでなく、室内楽曲や器楽曲も本当に密度が高く、演奏者には相当の困難を強いるものばかり。
この全曲演奏会も本当に大変だったのではないかと想像するが、お二人のデュオにはお互いの音楽への信頼、そして作曲者への尊敬の念が感じられた。
どの曲も、その曲の持つ個性を楽しめました。
普段3番に比べると聴く機会の少ない、2番(初日)と5番(2日目)のキレのある好演が印象的でした。
このホール、チェリストのオーナーさんは落語好きで、ここでは演奏会だけでなく、落語会も多数開催されているとのこと。
◆12/13 クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル(芸文)
ベートーヴェン31番とシューベルト21番というプログラム。
ベートーヴェンの一音目から、ふわりと会場内の全てが包み込まれるような感覚に。
作曲者が作品に込めた様々な感情、詰めかけた聴衆の期待や一抹の不安…何もかもを優しくその腕に抱きかかえるような、宇宙的な包容力。
fでも全く力みがなく、とにかく終始音色が柔らかく、どこまでも澄んで美しい。シューベルトでの転調も、彼の手にかかるとますます繊細な光と影の対比や移り変わりを生み出す様。
天国的に美しく、かけがえのない時間。こんな演奏に出会えるなんて、今日まで生きてきて本当に良かった。幸せすぎて涙出た。
直前の東京公演が体調不良でキャンセルとなり、この日も体調は万全ではなかった様だけれど、ご本人もその出来に満足し、ホッとされたのか、カーテンコールの最後に、客席に向かって投げキッスを♡
とこんな感じでしょうか?
実は、もっとちゃんと各公演の感想などを下書きしていたのですが、
下書きがPCのトラブルで全部消え、失意の中書き直しましたw。・゚・(ノД`)・゚・。
来年はどんな音楽との出会いがあるのでしょうか?
今から楽しみだなぁ
落語方面の総括は、年明けにでも~w
それでは皆さま、良いお年をお迎え下さい☆