また、残念なヒグマと遭遇して死亡する事故がおきてしまった。


4月16日、午前11時頃、北海道南西部、檜山振興局管内最南端の「上ノ国町小安在」で、12日に山菜採りに出かけたまま戻らず、行方不明として江差署に捜索願がでていた上ノ国町豊田の土木作業員、Hさん(63歳・男性)が死亡しているのを、捜索中の道警江差署員らによって、発見された。


Hさんは、身体の十数カ所に、熊の爪の痕のような傷があり、江差署はヒグマに襲われて死亡したとみている。


4月2日から5月8日までは、道の自然環境課が推奨している春の「ヒグマ注意特別月間」である。

この時期は山菜採りや釣り、登山などが盛んになる季節だが、クマも冬ごもりからさめて、活動も活発になる。昨年も、道内のあちこちで、クマの目撃や足跡の発見などの情報が例年多くある。


 山菜採りなどに行く際には、行き先を家族・知人等に知らせ、濃霧時や単独での行動 を避け、集団での行動を心掛け、ラジオ・鈴などの鳴り物を携行し、音を出しながら行動することが肝要である。


釣り人は、ヒグマが好む山菜が群生する渓流や渓谷、湿地帯を歩くことが多く、特に注意する必要がある。

また、渓流では、川の流れの音で、人間の歩く音や鈴の音が消されてしまうために、見通しの悪いカーブや大岩の陰などで、出会いがしらに遭遇して、事故につながるケースがある。

魚には気づかれても、そういう場所では、あえて棒で岩をたたいて大きな音を出したり、声をあげて、歩くことをおすすめする。


山や渓流に残飯や空き缶などのゴミは、ヒグマを呼び寄せるので、必ず持ち帰るようにすることが鉄則だ。


みんな、ヒグマ事故にあわぬよう、気をつけよう。

出没情報を確認し、ヒグマの痕跡を見つけたら、迷わず、すぐに引き返すことである。