新西国三十三ヶ所観音霊場 鶴満寺 | まっちゃんの人生おもしろおかしく生きていきたい

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今回、紹介する新西国三十三ヶ所観音霊場は、大阪市北区にある第3番札所「鶴満寺(かくまんじ)」です。


新西国三十三ヶ所観音霊場、第3番札所「雲松山(うんしょうざん) 慈祥院 鶴満寺」。創建は不明。開基は「忍鎧上人(にんがいしょうにん)」。宗派は「天台真盛宗」。本尊は「阿弥陀如来像」。新西国観音の本尊は「子安観世音菩薩像」。


詠歌 「なにわ江の 昔ながらの 鶴満寺 今も変らぬ 法(のり)のみ光」


「鶴満寺」の創建年数の詳細は詳しく分かっていませんが、「慈覚大師円仁」により河内の地に開いたと伝わります。


その後、荒廃し廃寺となるが西中島南方の猟師「瓦林鶴林」が、長年の殺生を悔いて自村に移転し再興させました。


再び荒廃してしまい、1743年に大阪の豪商「上田宗右衛門」が「鶴満寺」の名跡を譲り受けて、1744年に京都の「上善寺」の「忍鎧上人」を招いて、1750年当地に造営を着手し、1753年に堂宇を完成させます。


1885年、洪水の為に大被害を受け衰退していきますが、昭和に入り当時の住職が寺院縮小などを行い、財政再建に乗り出して再興し、運よく大阪大空襲の被害も免れ、現在の寺観となっている。


「鶴満寺」は地下鉄「天神橋筋六丁目」から、北東方面へ約400mの位置にある交通量の多い道沿いにあります。


道沿いに「山門」がありますが、常に閉まっているようで「山門」から境内に入ることは出来ないようです。



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山門。ここからは入れない。



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寺名を知らせる新しい石碑。



境内に入るには隣接する、お寺が経営する老人ホームの間から入ります。



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近代的な門から境内に入ります。



境内は狭く入口から入ると右手に「本堂」があります。


「本堂」には「慈覚大師円仁」作と言われる本尊の「阿弥陀如来像」と、仏師「定朝」作と言われる「地蔵菩薩像」を祀っています。


「本堂」は京都の「真如堂」を模して建立されたそうです。



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本堂。



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本堂手前。



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本堂前には大阪府指定有形文化財を知らせる石碑が立っている。



「本堂」横には「鐘楼」があります。



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鐘楼。



「鐘楼」には「梵鐘」がありません。重要文化財に指定されているので保管されていて非公開のようです。


この「梵鐘」は高麗時代初期に製造された朝鮮銅鐘で、中国年号で太平10年(1030年)の銘があるようです。


日本に渡来の経緯は不明で、毛利藩の土木工事中に山口県で発見され、「鶴満寺」に寄進されたようです。



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梵鐘が重要文化財と知らせる石碑。



「鐘楼」の横には新西国三十三ヶ所観音霊場の本尊である、「子安観世音菩薩像」が祀られている「観音堂」があります。


「観音堂」は八角塔楼閣付き造りで、非常に変わった建築物です。


「観音堂」は1932年に洪水で被害を受け、倒壊したものを再建したようです。



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観音堂。



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屋根の上にある八角塔。



「観音堂」の本尊である「子安観世音菩薩像」は、「霊元院太上法王(れいげんいんだいじょうほうおう)」の皇子「勝ノ宮」の安産を祈願する為に、「新大納言お局」が刻んだものを「忍鎧上人」が「観音堂」に安置して、「道元法親王」が開眼したものと伝えられています。



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観音堂手前。



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立派な彫刻。龍と虎かな?



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詠歌の扁額。



この「観音堂」には西国三十三ヶ所、秩父三十四ヶ所、坂東三十三ヶ所の本尊、100躰が祀られていて「百体観音」として有名なようです。


「鶴満寺」はかつて桜の名所として有名であったようで、桜の木の下に「百体観音」を安置していたそうですが、1885年の洪水で全て流されてしまったようです。



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西国、秩父、坂東の本尊、百観音が祀られています。



残念ながら「観音堂」も中に入って拝観することが出来ず、ガラス越しから覗くしかないです。


最後に「観音堂」の前方に「手水舎」、「納骨堂」があります。



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手水舎。



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納骨堂。



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鶴満寺の御朱印。