ヒトラーのテーブルトーク62 | 今日の韓流通信(旧)

ヒトラーのテーブルトーク62

62 一九四一年十一月五日 昼


ゲスト ヒムラーSS国家長官、ブラシュケSS連隊長、リヒター博士


犯罪者の性格/常習犯/刑罰制度の欠陥/非行少年と常習犯/控訴手続き


 我が国の刑罰制度ときた日には、犯罪者を保護しているようなものじゃないか。平和時ならばそれもよかろう。しかし国全体が戦争や飢餓といった危機に瀕している時には、このままではとんでもない破滅を招きかねない。大衆の大部分は受動的要素だ。それに対し一部の理想主義者がプラス要素として、犯罪者がマイナス要素として存在する。

 善良な国民が最前線で戦死している今、犯罪者ばかりを保護すれば、社会のバランスは崩れ、国家の健全さは打撃を受けるだろう。これは衆愚政治だ。

 国が窮地に陥っている時には、このような手厚い保護下におかれている一握りの犯罪者どもに、前線の兵士たちの犠牲の賜物をくすねられる恐れが十分にあるのだ。これは一九一八年にすでに経験ずみだろう。これへの対策は、この種の犯罪者には直ちに死刑を執行する──これしかない。

 戦前のウィーンでは八千人以上のごろっきが運河の脇に野宿していた。革命の匂いでも嗅ぎつけようものなら、穴から飛び出してひと暴れしてやろうという奴らだ。ウィーンには今でもこんなどぶネズミがうろついているらしい。こんな屑どもに団結するチャンスを与えるのは非常に危険だ。

 常習的犯罪者を善良な市民に変えられる裁判官も坊主も政治家もいない。確かに犯罪者が改心することもたまにはあるだろうが、そんなのは例外的ケースだ。

 また、犯罪者というのは往々にして非行少年に手を差し延べる善人の振りをするものだ。こうすれば自分の首が多少なりとも安全になることを計算しているのだ。結果としては少年を食い物にして、陰では仲間どもと腹を抱えて大笑いという次第さ。

 我が国の刑罰制度はもう完全に目茶苦茶だ。きちんとした家庭に育った非行少年には、腐り果てた常習犯罪者どもとの共同生活などさせるべきではない。刑務所内で、若い犯罪者を分けて収容するだけでも大改革だといっていい。私は、ケースによっては懲役の代わりに体罰を復活させてもよいと思っている。そうすれば非行少年が常習犯との接触によって堕落させられるのを防げる。十七歳くらいの若者を鞭打っても何の害もないし、たいていはそれで十分なのだ。私は幸いにもこれまでさまざまな経験をし、現実の生活がどんなものであるかを学んできた。好例がランツベルク刑務所体験だ。私はランツベルクで、今いった考えの正しさを検証できたのだ。

 刑務所にバイエルン南部出身の若者がいた。彼は盗みをするくらいなら手を切られた方がましといったタイプだ。ある女の子といい仲になり、彼女に堕胎医行きを勧めた。それで懲役八カ月。もちろん何らかの罰は必要だっただろう。ならば、ばっちり鞭打ちをくれてやって放免すれば、それで十分懲りたはずだ。いい青年だったな。彼の家族にとっては息子が刑務所に入っているなんて生きていられないほどの恥なのだと、話していた。我々はそんな彼をよく力づけてやったものだ。彼は礼状を寄越して、決して二度とどんな些細なことでも悪には手を染めないと約束していた。手紙の末尾には、唯一の望みは我が党に入党すること、ハイル・ヒトラー!と書かれていた。そんな手紙でさえも検閲に引っかかり、取り調べの対象になったのだ。

 しかしランツベルクにはどうしようもないワルもいた。弁護士はそんな奴らのために忙しくしていたんだ。毎年戻ってくる冬ごもり組という連中がいて、看守とも顔馴染みになっていた。それから、服役者からお偉方にあてた手紙のことも覚えている。いわゆる心を打つ手紙というやつで、教誠師の説教を参照して「教会の教えを守らなければどういうことになるのか今やっと分かりました」とか何とか。私の仲問がこの種の説教を聞きにいったことがあるが、牧師は声を震わせて夫婦の義務の遂行についてしゃべっていたんだと!


 刑期の短縮についてはあらゆる要素が検討されるのだが、この改俊の情というのがばかにならない比重を占めている。演技のうまさで、何人もの常連客が満期前に御出所遊ばすってわけだ。

 我が国の控訴手続きには全く賛成できない。上級裁判所は下級裁判所がすでに提出した証拠に基づいて判断を下すわけだが、これには多くの欠点がある。私が関係した幾十かのケースでも、下級審の評決が覆された例はただの一つもない。上級裁判所の判事の頭では評決の変更は反射的にだめとなっているらしい。私の意見では、上級審の判事は告発の形式だけを知らされるべきで、審理は最初からやり直すべきだと思う。まず何よりも、上級裁判所の判事は上級な人間でなければならない。判事の役目は真実を見つけることである。しかし彼も一人の人間にすぎない。となれば、白らの直観によってのみこの役が果たせるのだ。もちろん直観があるとすればの話だがな。



【ソース】ヒトラーのテーブルトーク(上)


↓ぽちっと押してってください↓

blog_ranking2