髑髏骸骨骨骨展 無事終了いたしました。
今回は私とköziさんさんの共同企画という話から色々と発展変形し 企画展としてパラボリカ・ビスと私との共同企画として帰結した趣があります。
参加していただいた作家諸氏に深く感謝するとともに色々と不手際があったことを陳謝致します。
展示終了後問い合わせが何件かありまたブログでの紹介記事やTwitterの感想の中で誤解があったようなのでこちらの説明不足として陳謝するとともに補足説明をさせていただきます。
長文になりますができれば最後まで読んで頂けるとありがたいです。
今回の髑髏骸骨骨骨展は去年秋に開催された ヤン・シュヴァンクマイエルトリビュート展の時に私が持ち込んだ髑髏の革製帽子がきっかけでした。
http://www.yaso-peyotl.com/archives/2015/09/sv_tribute1510.html
この時も会場音楽をköziさんにお願いしライブも開催していただきました。
köziライヴ「közi(ZIZ)+yugami(ZIZ)/シュヴァンクマイエルに捧げる楽曲のオブジェ」
日時:10月23日[金]start19:00
帽子を見た夜想編集長でパラボリカ・ビスの代表である今野さんからköziさんと私とで髑髏をコンセプトにした展示を企画できないかと打診があったのです。
その打ち合わせが年明けに一度ありましたが時期的な調整がうまく行かずパラボリカだけで集めた作家さんを中心に2016年4月1日[金]~5月8日[日]夜想・髑髏展が開催されます。
この時は私もköziさんもノータッチでした。
そのあと再度打ち合わせがあり5/14[土]、5/15[日]、髑髏・死をモチーフにWSとライブを開催。マンタム「タナトスの為のワークショップ」/ライブ「közi+yugami+ville/玲髏降臨(れいろうこうりん)髑遊夜会」が決まりました。
そしてこのライブを引き金にして今回の髑髏骸骨骨骨展の概要が決まっていったのです。
当初今野さんから前回köziさんが告知に使用した画像を使った作品ができないかとの打診があり打ち合わせの席で今野さんからköziさんの作った画像をレコードジャケットのようなものに印刷して音源をソノシートにしてジャケットに入れて展示販売。
同時に会場音楽をCDにして販売、会場には壊れたギターを3本ほど配置して中にスピーカーを仕込みそこから会場音楽を流してはどうかという提案がありました。
その壊れたギターを選ぶのとköziさんが作った画像を見せてもらうためにマンタムアトリエに来て頂きました。
そこで倉庫にあった600本に及ぶギターの中から2本選んでもらいそれとは別にköziさんが実際に使用していたギターを1本受け取りそれを壊して作品として再構成して展示するということに決まりました。
その時点でköziさんより音を展示するというコンセプトであるならCDは販売せず作品として音源であるギターに入れた物のみとして販売したいという提案がありそれならそれで行こうと。
köziさんが作ってこられた顔に白粉を塗りそれを黒ラシャ紙に押し付けるようにして出来上がった5枚とレコードジャケットの一枚をどう展示するかを悩みましたがこれは後日の課題となりました。
音を展示するというコンセプトはまずköziさんがギタリストであるということ。
その彼がもう弾くことができなくなったギターに音楽を封印する。
でもそれでも溢れてしまう音楽が会場音楽になる というコンセプトを立て 3本のギターをそれぞれ会場の隅に配置。
そばに行って耳をそばだてないと聞こえない音量で音を流すということで音を展示することでよりコンセプトを際立たせようと。
音量についてはköziさんが入念にチェックを重ねセッティングいたしました。
気がつく人だけ気がつけば良いと。
言わなければ気がつかない人も多かったのですが
コンセプトの本来の目的から考えればそれが正解だったのです。
ギターはコラボ作品になりそれぞれ 「rozpadající se log 」 「 měsíc 」 「noc 」 という個別のタイトルが付けられています。
köziさんが作ってこられた白塗りにした顔を黒ラシャ紙に転写して作った画像はköziさんの抜け殻のように思え同時に舞台という魔物が住む空間でköziさんが日常から極度な非日常に移る過程での防護皮膜のようにも思えました。
それなら封印すべきと考え大きな実験瓶の中に収め一緒に枯れた薔薇を添えました。
この枯れた薔薇は時間がそこで停止している状態であることを示しています。
髏瓶と名付けられた瓶の中には時間が存在せずそれ故極度な非日常を封印しているのです。
この髏瓶は3本あり壱に2枚 弐に1枚 参に2枚 別個にレコードジャケットに1枚これが原画でギターに貼り付けられているものは原画からのコピーになります。
ただコピーはこれ以外に存在しません。
髏瓶に使われているガラス瓶は本来集気瓶と呼ばれるものでこの瓶は60年以上前の古いものを使用しています。
このくらい古いとほぼ手作りに近いものになりガラスの蓋がそれぞれに合わせて作ってあるので他の瓶には合わなかったりまたガラス表面に手作りならではのシワが出るため光の反射や屈折が楽しめます。
今回初めてköziさんと作品でのコラボを行いましたが当初写真もしくはそれを加工した画像と考えていたのを気持ち良く裏切ってくれ髏瓶の命名などさすがのセンスを見せて頂きました。
ライブも素晴らしくとても良い夜になりました。
また何か一緒にやれればと思っています。
コラボしたギターのうち最後の1本になったměsíc は当面A STORY新宿新南口店で展示販売して頂くことになりました。
これには会場音楽のCDが一枚付属しております。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
追記
問い合わせで 販売される作品の内容点数などがあらかじめ公表されていなかったとありましたが基本的にギャラリーの展示で問い合わせがあれば答えられますがこちらから展示前に開示することはあまりありません。
展示前に通販などで作品が売れてしまうとせっかく会場まで足を運んでくれたお客様に申し訳無いからです。
それとブログの中で売約がついた作品のラベルを浮かして値段を確認し書いた人がいるという指摘がありました。
もし事実でしたらそういったことは今後なされないようお願いします。
ギャラリーでわざわざ値段の上にシールを貼るのは理由があることでありそれを覗いて公表するというのは相当に失礼な行為であると理解してください。