表現の自由は既に規制されまくっている | マンガ論争勃発のサイト

表現の自由は既に規制されまくっている

児童ポルノ単純所持「禁止すべき」 衆院委で鳩山総務相
http://www.asahi.com/politics/update/0218/TKY200902180297.html

 記事に拠れば、
“児童ポルノで失われる人権を比較すれば、表現の自由が大幅に削られてかまわない”
 と、述べたとのこと。
いよいよ、表現の自由の危機である、と言いたいところだけれど、実は表現の自由なんてものは、既に規制されまくっている。

 例えば、在日米軍の動静を報道しようとすれば、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法」と「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法」の
壁が立ちはだかる。
 また、自衛隊の動静を報道する場合も「自衛隊法」が定めた「防衛秘密条項」の問題を避けては通れない。

 5月から実施される裁判員制度も、表現の自由の問題にリンクしている。裁判員がどこの誰で、どういう議論をしたかを報じることが大きく制限されているからだ。

 また、マスコミ自身が様々なタブーに「配慮」して行う「自主規制」(というか自己検閲)によって、自ら表現の自由の幅を狭めていることは間違いない。

 表現の自由とは天賦のものではない。常に
存在し続ける規制を拡大させないことと共に、
いざ、規制されてしまったら、どう対応して行くのかをも考えなければならない時期に来ている。

(昼間たかし)