久々にカスパル登場 | マンガ論争勃発のサイト

久々にカスパル登場

 民主党の円より子参議院議員を紹介議員として提出された請願署名が話題を呼んでいる。

「美少女アダルトアニメ雑誌及び美少女アダルトアニメシミュレーションゲームの製造・
販売を規制する法律の制定に関する請願」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/seigan/current/2525.htm

情報によれば、この請願を提出したのは、大阪に本拠地を置く市民団体「カスパル((アジアの児童買春阻止を訴える会)」とのこと。
久しく聞かなかったこの団体は、2005年に野田聖子議員の呼びかけで開催されたアダルトアニメやゲームへの規制を呼びかける勉強会に積極的に関わったり、アダルトゲームメーカーや関連する出版社に商売を止めるよう呼びかける手紙を送付したことで、一時注目を集めた団体である。

当時、『ゲーム批評』に書いた記事を保存してあったので掲載しておこう。

 今年4月20日、衆議院第一議員会館で、子供の人権保護を唱える野田聖子代議士の呼びかけで『少女アダルトアニメやゲームについて考える』ことを議題とした勉強会が開かれた。
 この席で「幼い少女の性欲を対象にしたゲームが氾濫していると熱弁をふるったのがNPO「ジュベネイル・ガイド」の長岡道子理事長であった。この長岡理事長は、アダルトゲームメーカー「アクティブ」の代表で、元ソフ倫理事を勤めていた人物であったことが、週刊誌で暴露されてしまった。
 長岡理事長は「(アダルトゲームを生業としていたことを)以前に野田代議士に説明していたと勘違いしていた」と弁明したものの、
このNPOの役員が運営する別法人では現在も「アクティブ」の過去作が販売されていることが指摘されるに及んで 「一部の心無い方の中傷等あり、当団体の活動が妨害され……」としてサイトの更新を停止され、以後表だった活動は行っていない。
 当の野田議員側は、終始「騙されていた」との態度を取っている。
「昨年、長岡さんからメールを頂き、私どもの方から「カスパル」さんを紹介し協力して頂いていた。ポルノを扱っていたと聞いたのは勉強会の席上が初めて、今後のご協力関係は難しいと思いますね」(島桜子秘書)
 また、同じく勉強会に参加していたNPO「カスパル」は、現在も活動を継続中。8月には、ゲームメーカー及びアダルトゲーム雑誌の出版社に販売を中止を訴える書面を送付したと発表したが、送付先の中にはアダルトゲームを販売していないメーカーや、既に倒産した出版社も含まれている。
 いったいどういう意図で書面を送付することにしたのか近藤美津枝代表に尋ねてみた。
「ネットで検索して住所のわかった会社に送付した。私たちは、会の名前で送付しているので、もし、”ウチではポルノは扱っていない”というのなら、返事をよこせばいいのに、誰も返事をしてこない」
と、半ば逆ギレの回答。この近藤代表「ポルノは嫌いだ」と明言し、ゲームはおろかエロマンガすら触れたこともないという。
 野田議員の「勉強会」は、その後開催されておらず、このまま立ち消えになる公算大だが、「カスパル」は11月20日、名古屋にて『命を買われる子どもたちと日本の子どもポルノ』と題する集会を開催した。この模様については次号以降、随時報告したい。 

 「ジュベネイル・ガイド」の一件が『週刊新潮』に報じられてしまったことで野田議員主催の勉強会は、この一回限りで消滅。
 じっさい、野田議員は本気で騙されていたそうで、ネットで正体を暴露された長岡理事長は、あわてて釈明のメールを野田議員に送ったが時既におそしという状況であった。(長岡理事長が送ったメールは、どこからか忘れたけど筆者も入手している)
 
 さて、今回の請願についてはカスパルが他団体と共に3年前に行った署名活動との類似性が指摘されている。
 この署名活動については、確かやめたのではなかったかと思い過去のメモを探してみたところ、ちゃんと保存してあった。こちらも、そのまま掲載しておこう。
 
●名古屋集会
・参加者について:
途中で、出入りがあるが14名前後。男性が多め。
大体、知り合いっぽい感じ。

・郷ひろみからの寄付の件
ファンクラブから依頼があり、これまでに500万円あまり

・エロマンガの単行本を手にして非常に立派な装丁だ。つまり売れるということだ。
・こうした漫画本が、ブックオフなどでも普通に売られている
・本屋に行ってパソコン雑誌のコーナーを見ると普通のゲーム雑誌以上の数のアダルトゲーム雑誌が売られている。
・パッとみるとほとんどがレイプものである。
・レジの横に、エロアニメのチラシが置かれてたりする。この内容は酷い物だ。
・こうしものを規制できないか、署名活動を行い、テレビにも取材された。それを見た、変な集団から攻撃された。
・我々の楽しみを妨害しようとしている。連帯してカスパルを潰そうとか。ほんとにたまったものじゃありません。

会場からの「どんな人々が運動を妨害しているのか」という質問に対して
・集団といいますか、個人なのかもしれませんが「誤解を恐れずにいうと
”オタク系”もちろん色々オタクがいますが、美少女ゲームにハマっている人たち」
・インターネットでカスパルを検索すると、敵視する人々のブログというか掲示板が出てくる
・それを見てもつかれるだけ
・法律をかざしたり、おちゃらけたりして「カスパルは間違っている」と攻撃している
・相手にしないほうがよいので、署名活動はやめた。そうした活動はほかの団体とか、エクパットさんとかにしてもらったほうがよい。そんなことより、現地の支援をしたほうがよいと思っている

 この発言は、2005年11月20日に、ウィルあいちで開催されたカスパル名古屋支部の集会
「命を買われる子どもたちと日本の子どもポルノ」で、カスパル名古屋支部長の中谷豊実さんが述べた言葉。(中谷さんは、南山中学・高校保健体育科教諭で、授業でも同様にポルノの有害性を生徒に吹き込んでいると、卒業生の証言アリ)

 今回、民主党の議員が紹介議員になっているところを見ると、野田議員とは関係が途切れているのだろうか?
 以前、近藤代表と話した際には「国会議員全員にカスパルの訴えを送付した際に、野田議員だけがお返事をくれた!」と絶賛していたのだが。。。


(昼間たかし)