13日(土)マラケシュへ8h電車
 早朝8時頃メクネシュを出発し3時にマラケシュ到着。疲れた~。電車で千田善の本を丸まる一冊読んだ。結局何でも金か。。。それも軍事力の支えがあっての話だが。ああ、そうですか、という感じの結論自体に新しさはない。人間の現実主義的な適応を著者が「さもしいエゴイズム」、と切り捨てたところですっきりはしない。著者との価値観の相違が浮き彫りになっただけであり、解決にはならない。悪が人間に元々備わった性質だとしたら、それをある程度の範囲で押さえ込めるような制度を整えないといけないですね。今後アメリカのユニラテラリズムの相対化とICCの機能強化に期待大。
 コンパートメントは人が入っては出て行くキャラバン・サライみたい。旅しながら次々と新しい人々と触れ合う過程で自分の属性のようなものを改めて確認できるのかも。退屈しきった若い嫁と仕事を持ち込んだ白っぽいスーツに身を包んだ商人らしき男。2、3時間も狭い空間に同席したんだけど、少ししか話さなかった。彼らの目に一心に本を読む東洋女はどう映ったのか。
 マラケシュは赤茶けた乾いた町。青空にも夕日にも美しく生える。落ち着いた住宅街に位置する宿泊先のユースホステルは閑散としており、広い部屋に一人ぽつんとしていた。早速出掛けたフナ広場ではオレンジジュース2DHやスープ5DH、魚フライ25DHの屋台を堪能し、コブラつかいや民族音楽、舞踊を楽しんだ。すると店のオヤジと客の間で殴り合いの喧嘩がはじまり、オヤジの方は額が割れちゃってた。どわーっと野次馬が集まって、2人を取り押さえると、また見物人はざざーっと周りに散らばって行った。再び広場を散策してから、ホステルに戻ると日本人とオーストリア人のおじさんが待ち構えていた。オーストリア人の方が非常に頭が固くて、とにかく人の話を遮る。経験が彼をそうさせるんだろうけど、「自分、自分、自分」というタイプが当然のことながらヨーロッパには多い。これが我慢ならない。そして今10時半4日分の日記を書き終えた。眠りたい。疲れた。