なんとなく読む気がなく、抛って置いた「事件」(大岡昇平・新潮文庫)を読む。


途中で読むのをやめたページが124ページ。ここから489ページまでをいっきに読了。


裁判の制度をとりあげて、異質。


大岡昇平は推理小説として、この小説を書いたわけではないだろう。


後に松坂慶子、永島敏行、大竹しのぶで映画化もされているようだが、推理小説としては面白みに欠けると思う。


ただ裁判というものが、どんな手続きを経て、どんな書類、どんな文体を用いて審理されるものか、描いて秀逸。


☆4つ。