経営の知識がない僕にもスッと読めてしまって、
しかもワクワクする素晴らしい内容。
コーオウンド・ビジネスのメリットが
エビデンスとともに説得力を持って書かれていて、
しかもその事例がまた魅力的なので、
思わず引き込まれてしまう。
ボブ・ムーアが創業した
「ボブズ・レッド・ミル」なんかは、
まさにコミュニティそのもの。
「実際に働く人たちから隔離された所有が問題だ」
というボブの言葉は、
コミュニティの問題を考える上でも
実に本質的だ。
「共有から私有へ」という流れが
コミュニティの解体を促したとすれば、
コーオウンド・ビジネスはそれを逆流される
ひとつの潮流だとも言える。
ふつうの会社では、
みんな一緒に働いていたとしても、
結局「個人の時間」を生きているにすぎない、
という場合がほとんどではないだろうか。
コーオウンド・ビジネスは、
本当の意味で「時間を共有できる」
ビジネスモデルなのかもしれない。
本書では、
コーオウンド・ビジネスの導入を
疑似体験できる章が設けられていて、
それがまたわかりやすい。
読者の理解を助けるために、
実にいろんな工夫がなされている。
僕が特にお気に入りなのは、
「クリフ・バー」を創業したエリクソンの
「赤い道」「白い道」のエピソード。
いま人生の岐路に立っている、
というような人にはぜひ読んでほしい。
ありきたりな言葉で恐縮だが、
本当に素晴らしい一冊だなあと感じた。
しごとについて考える全ての人に、
自信を持ってオススメしたい。

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