【発達障害を治す④】 | 仙台プロ家庭教師オッディ先生の教育情熱記

【発達障害を治す④】

さて、前回までで、いくつかの検査をすることで、発達障害の子どもたちがなぜ、そのような状態になるのかについて、ある程度まで解析することができることが分かりました。

それを踏まえて大森先生は、発達障害の症状を改善させるには、複雑に絡み合っている複数の要因を一つ一つ丁寧に解きほぐしていくことが大事だとおっしゃっています。

たとえば、発達障害の傾向の一つに「多動傾向」がありますが、これはある酵素タンパク質の遺伝子型によってドーパミンの分解速度が遅くなる場合に、ドーパミンの刺激が続き、多動傾向に繋がることがあります。

では、ドーパミンを抑制するためにはどうしたら良いか?薬剤を使用することが方法としてあげられますが、そうすると、学力向上のために必要なドーパミンまで抑制してしまうことがあるようです。

ですので、薬剤に頼り切らずに、薬剤以外の方法を併用することが望ましいと考えられるのではないでしょうか。


ここからはちょっと細かい話になってきますが、

ドーパミンを分解する酵素タンパク室は、「アミノ酸」からできています。原料になるアミノ酸は、動物性・植物性のタンパク質から得られます。

体内で合成されたタンパク質は、それだけで働くことは少なく、体内で様々な補助因子を結合させることで完成品になっていきます。

その補助因子が「ビタミン」や「ミネラル」です。
ビタミンやミネラルは、ベースとなる「タンパク質」に結合することで、酵素の分解反応の速度を調整するは働きをします。
ビタミンやミネラルは、潤滑油的な働きをするわけですね。


アミノ酸やビタミン、ミネラルなどは、日常の食事の中に含まれているものですが、毎日、食材中の成分を計算しながら料理をしたり、食事をしたりしているわけではないので、確実に必要な量が摂取できているとは限りません。

さらに、遺伝子多型のための、酵素タンパク質による分解速度が低下している場合には、日常の食事で摂取する以上の栄養素が必要となります。


つまり、健常児と比べて、発達障害の子どもたちは、より多くの「ビタミン」「ミネラル」「アミノ酸」が必要に成る可能性があるとも言えるかと、私は思います。


一重にビタミン・ミネラル・アミノ酸と言っても、特に発達障害の子どもたちに必要な栄養素があるようです。

次回は、必要な栄養素について、深く見ていきたいと思います。