6月11日 志津川で | ミトマナ 日々日記

6月11日 志津川で

先日、11日と12日に宮城の志津川・気仙沼に行った時のご報告が大変遅くなりました。

震災後、臨災放送に「一人でも多くの笑顔を取り戻したい」という気持ちで楽曲を提供したティートックレコーズの金野社長をはじめ、スタッフさんは初めての被災地訪問でした。
南三陸町の現状を見て、その様子に言葉を失ったようでした。

そして私たちは改めて、今回ここでライブを行う意味を考えました。
私たちにできることは何か…。

地震発生から懸命に避難を呼びかけていて多くの人の命を救った
遠藤未希さんのご実家に伺わせていただき、お線香をあげさせていただきました。

そしてお母様から
「まだ遺体が見つからない方々もいます。未希のためではなく沢山の方々を励ます歌を歌ってください」
という言葉を頂きました。

ライブ会場の『志津川のホテル観洋』様は、現在は休館し避難場所になっています。
まだ水が出ないために、皆さんは大変な生活を強いられています。

そんな中、私が歌っていいのか分からなくなってしまいましたが、未希さんのお母様からいただいた
「たくさんの方々を励ます歌を歌ってください」
という言葉を思いだし、精一杯歌いました。

そしてライブを終えて、
「未希さんのメッセージを感じました」と涙ながらに言う避難生活をされている方からの言葉に、涙が止まりませんでした。


未希さんの葬儀の前日、5月3日に仙台で不思議な虹を見ました。
太陽の周りを虹が丸く囲み、その下に一直線にまっすぐに伸びる虹。

水戸真奈美-110503MN-0096.jpg


これがその時撮影した写真です。

今回初めて知ったのですが、この虹は、2日に未希さんが見つかり、3日にご実家に帰られた時に出た虹だそうです。

5月4日の葬儀の日、初めてお伺いした時に知った手話との繋がり。
不思議な気持ちになりました。

そして私は歌詞にある
『磁石のように惹かれ合った二人の・・・』を思い出しました。

未希さんの旦那様やご両親に対する思いを、この曲で伝えられたのかもしれない。。

そして歌手として大切なことを知り、未希さんのお母様から頂いた言葉を胸に
「WEDDING ROAD」を強い絆と幸せの手助けになれるよう、
これからも一言一言大切に歌っていきたいと思います。

そして歌手として歌う事、そして手話を大切にし、役割と意義、使命感をもって頑張っていこうと思いました。

翌日は、志津川町の歌津地区と気仙沼でのライブでした。
被災された皆さんを励ます歌を歌えそうな気がしました。

『辛い思いをされてる方が他にもたくさん居るから、皆さんを元気づける歌を歌ってください』とおっしゃっていた未希さんのお父様、お母様に心から感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。

そして、被災生活を強いられている方達の素晴らしい笑顔と強い心。
私には皆様が眩しく見えました。

本当に、ありがとうございます。