大失恋ストーリー9(2回目に会う彼)
彼との待ち合わせの時間ピッタリに行ってみたら、彼が先に来とった。
「ごめん♪おまたせ♪」言うて彼の車の助手席に乗った。
そして運転席に座る彼を見てみたら…
なんだか彼の雰囲気が違って見えたんよ。
出会った飲み会の日以来会うてへんかったからやろか…
最初見たときは、ちょっとかっこえぇな…とは思うたけども、
これがもうっ!めちゃめちゃかっこえぇことに気付いてん!
私は外見にはほとんどこだわらんけども、
こんなかっこえぇ人の助手席に乗ってえぇもんかと戸惑ったわ…。
そして彼のしゃべり方も、いつもと違う感じやった…
いつも電話ではアホ話ばっかりして大笑いしよったけども、
車の中での彼はちょっと口数が少なかった…
そして落ち着いたオトナな感じだったと思う…
あんまり私の方を見ようとしてくれんかったしね…
彼のその雰囲気の違いに戸惑って、
私は何をしゃべったらえぇんか分からんまんま、
沈黙だけは避けたいと思うて必死で話題を探したわ。
彼はその私の話に静かに返事をする感じ…うーん…
私が話しかけてばっかりで、なんか一人で空回りしよるかも…
後で彼から聞いた話やねんけどね、
彼はこのとき、めいっぱい緊張しとったらしい…
なんでやねん!って感じやわ。
だって私の方が、2回目に会う彼の雰囲気の違いに、
変にドキドキしてもぉとったのに…
そんな雰囲気のまま車は冬の寒い海へと向かっていった…
続く…