使ってもらえる広告 | 笑豆(二コマメ)研究所

使ってもらえる広告

使ってもらえる広告 「見てもらえない時代」の効くコミュニケーション (アスキー新書)/須田 和博

¥780
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サブタイトルにもあるように、広告を見てもらえなくなった現代に効く、コミュニケーションに対する著者の意見が詰まっている一冊です

広告はラブレターという時代は過ぎ(多くの企業が手の凝ったラブレターを生活者に出しすぎたために、ポストがいっぱいになってしまった!!)、今の生活者は、自分に関係ないものには耳を傾けてくれない…。だったらいっそ、生活者にほんとうに役立つことをやってみよう。それが一番喜んでもらえるし、受け入れてももらえる!というのが著者須田さんの提案です。で、それがズバリ!!「使ってもらえる広告」です

見てもらえなくなった時代=使ってもらえる広告にすればいいじゃん!!という考えです。広告が、今生活者に溶け切れていないのは、接触したいターゲットの役に立ててないからじゃん!広告はもっと生活者の役になてるべきなのでは?という提案。

大衆→分衆→ユーザーと、メディアとユーザーが変化している時代の中、格言的なものとして。「メディアは変わるが、人間は変わらない」からこそ、人間に向かい合おうというのがありました。

なんかの雑誌で読んだのですが、<使ってもらう=感動体験を提供=思い出として心に残る>という心理的動きがあるようで。

ディズニーなどのキャラクター商品は、ディズニーランドで過ごした楽しい思い出〈感動体験〉があることによって、それを再び想起させる絆的役割をになっているそうです。

広告もきっと同じで、ユーザーが何かを体験する(広告を使う)ことによって、一つの感動体験を生み、スーパーでその商品を見たときにあっ!と思って手に取ってみて、あとは人に伝える時に一番大切なのは、自分の経験ということを学んだので、そうやって自分が体験した価値を伝えることで広まることもできるのですね~

この前読んだ「ザッポスの奇跡」という本の中でも、在庫がなくても、競合サイトを比較して、どこで売っているからまで教えてくれちゃう!!=「顧客の>感情体験こそが売り物」である。「何をしてくれたか」というのは忘れてしまうけど、「どんな気分になったか」というのは忘れない。だからこそ、良い気持ちで電話を切ると、またかけてくれる。⇒いつでも対応できるように、24時間年中無休体制で構えている!というのがあったように、やはり、感動体験を提供する価値は相当大きいようです

また、本の中では、「WEBで広告をやるときは、何ができる?と考えると、一番は使ってもらえること。」「みんな、めんどくさいからウェブを使う。なのにウェブがめんどくさくてどーする??」という問いかけもあり、人々のどんな所で役に立つかをじっくり考える重要性を改めて感じました。

終始、「うん、うん」とうなずきながら読んでいましたが、この一文響きががステキ~と思ったのは、下記の一文です。

『新聞は紙のジャーナリズム(読み物)テレビは視聴者を楽しませる映像エンターテイメント(見るもの)』メディアに応じた似姿で広告は作られていくし、それがメディアにおける広告の理想的な姿。WEBで考えると何かな?

その答えは、こんな感じかなと思います。

ウェブで人気あるものを考えると、検索、動画投稿、SNS、乗換案内、グルメサイトなど…、結局全部使えるサービスです。モノが売れない時代だから、モノを宣伝する広告ではなく、モノを動かす仕組み〈サービス〉そのものが大切のようです。ということで、広告は、もっと使ってもらえるかを考えるために、その「仕組み作り」と「装置作り」が大切だということを再度学びました。


ユーザーに愛される5つの極意もあります

もう1回読んでじっくり勉強しよう!と思う1冊です。(‐^▽^‐)