今日は、何日ぶりの雨であったろうか ・・・


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北原白秋の 「城ヶ島の雨」 の冒頭に

 雨はふるふる、城ヶ島の磯に、
 利休鼠の雨がふる。


とある。

「利休鼠」 とはどんな ネズミ だろうか?


調べてみると、色の一種で、生き物のネズミのことではなかった。

江戸の粋な人たちが好んだ色が茶色と鼠色。

その茶色の方は 「利休色」 と呼ばれ、「緑みのある茶色」 である。

そして 「緑みを帯びた鼠色」 の方は 「利休鼠」 と呼ばれたのだという。

 → http://washimo-web.jp/Report/Mag-Rikyunezu.htm


* ネットでみると利休鼠は [リキュウネズミ] と読まれている場合が多いし、YouTube で藤山一郎や美空ひばり、倍賞千恵子や田川寿美たちもそのように歌っている。ただ、なぜか Wikipedia [利休鼠] には 「りきゅうねずみと読むのは誤り」 と断定している。その根拠が分からないが、たとえば ワーロン 日本の色シリーズ No.132 には 「利休鼠(りきゅうねず)」 とあった。


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 雨は真珠か、夜明けの霧か、
 それともわたしの忍び泣き。


  --- 北原白秋の 「城ヶ島の雨」 より