こんにちは。渡辺真里子です。
一昨日のことになりますが、所用があって京都・烏丸に行ったついでにぶらぶらとお散歩してきました。
(所用というのは、着付けを習いに通っている鞠小路スタイルさんの「お茶体験講座」参加のためでした。
本格的なお茶席は初めてでいろいろおもしろかったので、できればまたその時のことなど書いてみたいと思います)
ご存知のとおり、京都は今祇園祭の真っ最中。
それも、一番のクライマックス山鉾巡行に向け、山や鉾が立ち並ぶ、宵山の期間中です。
学生の頃は宵山というと、日が落ちてから浴衣を着ていろんな夜店を見て回る、というのが楽しみでしたが、
大人、というか、もうこの歳になると(笑)、夜の芋の子を洗うような混雑の中に出かける気はさらさらなく
まだ人出が少ない明るいうちに、ゆっくりと山や鉾を拝見させていただきたいなあ、と思うようになりました(≧∇≦)
宵山は別名・屏風祭とも呼ばれ、山鉾を飾る装飾品(それこそ国宝級のものがたくさん!)を間近に見せていただける機会でもあるのです。
鞠小路スタイルさんの教室の前には「占出山(うらでやま)」が建つのですが、すぐそばではこんなものを見せていただけます。
胴懸(どうがけ)となるタペストリーです。
上の人物が並んでいるのは三十六歌仙を表したもので、下の大きなものには「天橋立」「宮島」「三保の松原」だそう。
占出山には安産の神様・神功皇后が祀られているので、ここでは安産守りや腹帯をいただくこともできますよ。
ここの他には、菊水鉾や
鶏鉾などを回ってきました。
ところで、
祇園祭はそもそも疫病退散を祈る祭として始まった、ということは知っていたのですが、その疫病というのはどういうものだったのか気になって調べてみました。
Wikipedia先生によると
…平安京がもともとが内陸の湿地であったために高温多湿の地域であったこと、建都による人口の集中、上下水道の不備(汚水と飲料水の混合)などにより、瘧(わらわやみ=マラリア)、裳瘡(天然痘)、咳病(インフルエンザ)、赤痢、麻疹などが大流行したこと。…
…真夏の祭となったのは、上水道も冷蔵庫もなかった時代は、真夏に多くの感染症が流行し多くの人々が脱水症状等で亡くなったことが原因の一つと考えられる。
(祇園祭 - Wikipediaを参照)
とありました。
この頃はどちらかというと寒さによって病気になるケースが多かった時代なので、いわゆる感染症など、中医学でいう湿熱邪で引き起こされた病気の治療方法もあまり確立していなかったのではないかな、という気もします。
なのに、癘気(れいき:マラリアや天然痘など非常に感染力の強い伝染病)が流行ってしまう。
だから人々にとっては神様にすがるしかなかったのかもしれませんねー。
現代では衛生状態や治療方法も良くなったので伝染病の心配もあまりしなくてすんでいますが
それでも1年で一番暑い時期のお祭りですから、大きな問題もなく無事に行われると良いなと思います。
これから見に行かれる人は、どうぞ暑さ対策を万全に!
☆おまけ
各山鉾では様々な授与品をいただくことができるのですが、中にはこのとき限定のお菓子をはんばいされているところもあります。
占出山はこちら、「吉兆あゆ」。
神功皇后が戦の勝敗を占うために川で釣り糸を垂らしたところ、鮎が釣れたため勝利を確信した、という故事にちなんでます。
美味しゅうございました♡
☆おまけ・その2
この日は浴衣でお出かけでした。
この浴衣、15年ほど前に作ったもの。
なのに、今まで着た回数は片手でも余る。。。(涙)
せっかく着物が着られるようになったので、もうちょっと活躍させたいものです。