桜咲きました | MaL Blog

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近頃のPoCは結構地味な作業が多くて、本来はHPのブログなんてのは活動について書くべきなんでしょうが今はお伝えして面白く思ってもらえそうなものが見つからず。

この時期はやっぱり桜の話題でもお届けすべきでしょうか。

僕の住むこの千葉の印西市という街はとにかく桜の木の多い様な気がします。
あちこちに立派な樹が立ち、この時期は目を楽しませてくれます。

公共の建物の玄関先、農家の庭先、学校の敷地、公園、住宅地の並木、ことごとく桜です。
今日は地元の桜の名所の牧場が満開とのことで花見に行ってきました。

やっぱりお花見で一般的に楽しまれる品種としてはソメイヨシノでしょうか。エドヒガンとオオシマザクラという2品種が交配してできたこのソメイヨシノ、実は増やす方法が接ぎ木か挿し木しかないそうです。

ソメイヨシノ同士では種がつかず、ついてもそれは他の品種との交配であるので、ソメイヨシノではなくなってしまうそうです。

つまりこの日本に数百万本以上あると言われているソメイヨシノは全部1本の木から枝を挿して接いで作られたクローンなのだということです。

これものすごくないですか?その一本の存在感。なんたる影響力。
諸説あるそうですが、その候補とされている木は東京・上野公園の小松宮親王像の右側の1本であるという説を千葉大学がまとめたそうです。人類で言うところのミトコンドリア・イヴです。マザー・オブ・ソメイヨシノです。これは咲いているうちに是非見ておきたいところですね。


そうやって自然に広がっていかない木である以上、そこから、その子孫から枝を持ってきて、「よしこの場を桜の名所にしよう」と桜を植えた人がずいぶん昔にいて、それが花開いてくれているおかげで僕らはそこで桜を楽しめていることになります。
今日は満開の桜を見ながら「その人はこの桜がこんなに咲き乱れて、人々がその下でその花を楽しんでいるところを見ることができたんだろうか」とふと思いまして。
木を植えるって言うのはすごい仕事ですね。
すぐに自分に返ってくるわけじゃなく、なんなら自分が死んでからの時代のためにする仕事かもしれません。

 

Even if I knew that tomorrow the world would go to pieces, I would still plant my apple tree.
「たとえ明日、世界が滅亡しようとも今日私はリンゴの木を植える。」


ってルターが言ったそうな。
すぐに見返りや結果が出なくても、たとえ自分に返ってこなくても、未来に希望をつなぐ行為こそが素晴らしいし、そうありたい的なことでしょうか。
お前もそういう仕事をしてみろと言われれば恐ろしく感じるし、しかしその人達の仕事に触れると確かに強烈な憧れを抱いてしまうのもまた事実なのでした。

今日はとりあえず諸先輩の恩恵にただただあずかってきました。