*life is like a box of chocolate* -3ページ目

「しゃぼん玉」 by 乃南アサ

書き溜めていたの、アップしたつもりができていなかった…汗




「しゃぼん玉」 by 乃南アサ

★★★☆☆

通り魔を繰り返しながら生活している23歳の青年が、ある日バイクに乗っていてケガをしてしまったおばあちゃんと出会う。
その後、青年は宮崎県の田舎の村にあるおばあちゃんと一緒にしばらく暮らしながら、
村人たちと関わっていく。
自暴自棄になっていた青年の心の変化、
家族との過去から来るやるせない思いと、青年がそれに向き合っていく様子が、
細やかに描写されていて、そこが読んでいておもしろい。
主人公の黒い気持ちの描写ばかりでは疲れてしまうけど、
ところどころに出てくる宮崎弁の村人やおばあちゃんの会話にちょっとした暖かさがあって、
バランスがとれていた。

「センセイの鞄」 by 川上弘美

書き溜めていたものをアップします!



「センセイの鞄」 by 川上弘美

★★★★☆

主人公のツキコさんと、高校時代の国語のセンセイのお話。
ツキコさんの目線で文章はつづられていて、
30代後半のツキコさんと70代のセンセイのやり取りは、不思議なんだけれども
とても心が温まる。
時間や空間が前後したり、異なるモノが入り混じったりするけれども、
なぜかそれは読み進めていく上で全く問題にならず、読み手を引き込む力がある。
本の中での時間はゆるやかで、やわらかく、読んでいてとても心地が良い。
また読みたいと思わせてくれる一冊でした。

「食堂かたつむり」 by 小川糸

「食堂かたつむり」
by 小川糸

★★★★☆

裏表紙のあらすじを読んで、この本は気に入るだろうなぁと思って読み進めてみたら、
案の定気に入った!
1人の料理人を目指している女性が家に帰ってくると、
同棲していたインド人の彼氏の姿と家にあったもの全てがなくなっているのを見つけるところから本は始まる。
お金も物も何もない状態で、実家がある町に帰り、いろいろ考えた末食堂かたつむりをオープン。
基本的に1日1組のお客さましか来れない食堂、それぞれのお客さまと面談をしたうえでメニューを決めるという食堂。

ドキドキするようなアップダウンがある本では全くない。
気持ちがほんわかする本でした。


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