数日前、
未だに慣れないFacebook上ではご報告させて頂きましたが、
来年2月28日をもち、
自店『園山 』を閉じることに致しました。
今から6年半前、
現物件の不動産屋さんと、
7年の定借契約を結び、
まるでお化け屋敷のような廃墟だった木造2階建ての工事に着手し、
2006年6月6日6時に何とか開店したわけですが、
契約書面上、
今月中に、契約を更新するかしないか決めなくてはならず、
一昨日、
私の選んだ道は、
「更新しない」でした。
その後すぐ、
契約解約届を大家さんに送りましたが、
28歳だった経営ド素人の自分が経営者となり、
ここまで続けてこれたのは、
当然、お客様とスタッフはじめ、
支えて下さった方々あってのことです。
どんな職についていようが、
誰だって、
いい時もあれば、そうでない時もあり、
続けたいと思う時もあれば、やめたいと思うこともあるはずですから、
一度は私も、
「店をやめたい」と思ったことはあります。
しかし、
店をやることが、
どん底状態だった私を救ってくれた「食」や、
お世話になっている方への恩返しであり、
社会貢献の一つだと思い、
「もうダメかも」と思うようなことがあっても、
今まで前だけをみて進んでこれました。
よって、
先週頃までは、
契約を更新しようと思っていたのですが、
自分の人生のテーマに、
「更新」という文字が見当たらなかったことに気付いた。
長年共に働いてきたスタッフも卒業することになった。
結局、いつかは店をやめることになるわけで、
であれば、今かもしれないと思えてきた。
毎日のように、
スタッフに厳しいことを伝えている自分と、
経営者としてあるべき姿を考えた時、
このまま続けてはいけない。
最高のお客様と、
最高のスタッフと、
最高の状態で有終の美を飾りたい。
自分が本当にやりたいこと・やるべきことを実現するには、
何かを捨てなくてははじまらない。
雑音が増えた。
日本と海外と故郷。
やめる勇気が作る自分の成長。
スタートはゴールから。
なんとなく。
タイミング。
等の理由から、
やめる道を選びました。
昨日・今日と、
他にも、追ってやめる理由がわいてきましたが、
でも逆に、
「もったいない」「続けてほしい」等といった様々なお声を頂き、
正直、多少は揺らぐ気持ちも出てきたのも事実です。
ただ、
今回の決断が、
正しい・正しくない云々より、
やはり経営者である自分が責任をもって決めたことです。
後悔も後戻りもありません。
私にとっての『園山』という店は、
ある意味、6年間の小学校より少し長い学校だと思いながら、
多くの学びを頂いてきましたが、
残すところ、
あと180日ちょっとです。
今のところ、
半年後のことは何も考えてませんが、
『園山』店主である限り、
いらして下さるゲストの皆様方やスタッフの背中に感謝し、
『園山』に立ち続けます。
改めまして、
いつも支えて下さってる皆様方、
本当にありがとうございます。
そして、
この場をお借りして、
私の両親へ。
心配ばかりかけてごめんなさい。
二人の望む「人に優しく、お世話になっているスタッフの行く末を考えて、
日々感謝して生きられる娘」でいられるよう、まだまだ頑張ります。
長くなりましたが、
最後に、
私は、
人や食や本はもちろん、
音楽にも、いろんな気づきをもらったり、励まされることが多々あり、
ハマると、「おいおい、まだ聴くの」ってほどリピートして聴いてしまうのですが、
そんな心の支えとなっているfavourite songの一つに、
「日々平安」という曲があります。
単純に、
曲の作り手さんから歌詞から、
とにかく全てが好きなんだと思いますが、
好きこそ、
自分のお守りなんだと思います。
その曲には、
「なんだかんだと日々平安さ」
「なんて素敵な世の中だろう」
ってフレーズが何度か出てきますが、
なんだかんだと面倒臭く、
ついため息が出てしまう世の中でも、
考え方を変えれば、
確かに、素敵な世の中です。
だから、
たとえ肩書きがなくなっても、
悲しいこと、辛いこと、苦しいことがあっても、
その先には、おなかいっぱいの幸せが待っていると信じて、
大きな橋、小さな橋を渡りながら、
なんだかんだと、日々平安だと思いながら、
当たり前の毎日に感謝しながら、
どんな人生とご縁が待ってるかハラハラワクワクしながら、
夢を追いかけて生きていこうと思います。
また今日も明日にかかる朝陽が昇り、
なんだかんだと、平安で、素敵な『園山』というお店が待ってます。
園山真希絵