さて、次にホームページ作成費用で問題となってくるものがあります。何でしょうか?

それは、システムプログラムです。

とりあえず、ここでは、JQueryのような、見た目をメインにするプログラムはコーディングの中に含めるとして、PHP等のシステムプログラム群の話をしたいと思います。

今のホームページを全てHTMLで作ってしまうという話は無いことはないのですが、かなり減っているような気がします。いわゆるCMS等を利用するホームページが主流になってきているという認識です。CMSってなんですかというと、英語を省略せずに書くと「Content Management System」となります。コンテンツとはそれぞれのページの事です。簡単に言うとページを管理編集するシステムとなります。

このシステムの値段がピンきりなんです。なんと、0円~1,000万円まで的な感じです。

なんで、そうなるの?と言いますと、簡単に言うとゼロから作ろうとすると普通に数百万程度かかります。ですが、オープンソース・ソフトウェア(OSS)という概念が今世界的なプログラム業界に存在してその恩恵で使用料無料のプログラムが配布されているのです。

ちょっと道が外れますが、なんで無料で配れるの?と思われるのではないでしょうか?GEEKの事を理解されていない人なら普通そう思うはずです。GEEKの説明は後でするとして、もちろん開発費は十分かかるはずのものが無料で配られているというのがOSSです。ですが、この言葉回しには少し間違いというか誤解があります。「技術力の高い人達が皆で集まって自分たちの理想とするシステムを無料で作り上げている、そして、それを無料で配布している」というのが、正しい表現になります。

ここで、お金第一主義の方々は「なんで、技術力が高くてお金も貰える仕事なのに無料で作業をするんだよ?」と思われるはずです。そう思ったあなたは多分GEEKを理解するのは難しいと思います。GEEKとは、Wikipediaからの引用として『、コンピュータやインターネット技術に時間を費やし、深い知識を有する者もギークと呼ばれるようになった。』『「社会に適応できない者」という意味合いを持つようになり、特にコンピュータ・マニアを指して使うようになった。』とあります。さすがWikipedia!良いとこついていると思います。

最新技術というのは一人では決して先にすすめることが出来ません。ですが、技術者は技術発展という視点からはくだらない会社組織で業務を行なっています。しかし、本当に技術発展をするには会社などという枠を飛び出して、有用な能力をそれぞれ持ち寄って開発を進めたほうがよりよいものが出来るはずです。そう思う有能な技術者達は最初はこっそりと社会的不適応者などと言われつつ業界や垣根を取り除き集まり、会社の利益度外視の未来のための新技術開発を進めていったのがオープンソースの始まりと言われています。つまり、最新技術を効率良く開発するには会社というカセは邪魔だったんです。会社というものが存在する限り、会社の利益を重んじるばかりに数年後数十年後の未来を想定したシステムを考えることが出来なかったのです。会社員の方なら分かると思いますが、殆どの会社の業務は目の前の仕事のことばかりです。そうではなく、数年後数十年後の未来のコトまで考えて自らの技術を活用したいと思うのがレベルの高い技術者の考え方なのです。まあ、日本語では技術オタクと言ったほうがいいのかもしれませんが。技術者というのは先へ先へ行くのが楽しいものなので。まあ、そのGEEKの集まりのGoogleが仕事の20%を自分で考える新しいサービスを作るのに利用させている(会社の利益なども考えずに)という話を聞いたことがあると思いますが、これこそGEEKな考え方なのです。

さてさて、話をそろそろ戻しましょうか。これを書き出すとこれだけで正直多分1冊の本がかけてしまうほどの物なので。(笑)こういうOSSという考えのもと、現在複数のCMSというものが存在します。その中でも、有名なものがWordPress(ワードプレス)とMT(ムーバブルタイプ)というものがあります。WordPressは完全無料、MTは個人使用に関しては無料で法人使用では有料となっています。有料といっても最初に5万円程度のライセンス料を払えば可能です。
ちなみにこの両方のプログラムを業者が最初からOSSを使わずに作ったとしたら1,000万円以上は軽くしそうなプログラムだということは伝えておきます。まあ、部品的なOSSを使ったとしても500万以上はかかるのではないでしょうか。

と、ここまで話すと、「じゃあ、CMSって無料なんだ。」と思われる方がいらっしゃると思いますが、あくまでコードが無料で配布されているだけです。設定して利用できるようにするためには技術者が作業をしないと使える状態になりません。まあ、以前ほど設定自体は難しくなっていませんが、少なからず知識や技術の無い人が出来る作業ではありません。その為、初期設定や作ったデザインに合わせる作業が発生するのです。ここがオープンソースで開発に携わった者への見返りが来る瞬間でもあります。CMSの中身をよく理解しているので、カスタマイズや調整は比較的簡単に対応できるからです。ちなみにかく言う私もWordPressなどのオープンソースには参加しているので、その恩恵を受けております。

では、デザインの次にプログラムを依頼するとなると作業をする人はプログラマーなどという部類の人間になります。その人たちの人件費が原価となるわけです。では、彼らの給料は幾らぐらいなのでしょうか?

次回から、その話を進めていきます。