誤字俗字・正字一覧を見ていて、変な所に気が附いた。
柳の字と、卯の字は共通の部品を持ち、更に共通な俗字(や、法務局的には誤字)を持つ。
(ここでは敢えて、柳はリュウ、卯はボウであり、字源が異なる説が強い事は考えないでおく。)

なのに、こんなにも取り扱いが違う。
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友人に、戸籍の電算化に伴い、卯の字体を役所に強制的に変更された人が2人いるが、両方とも卯に関する画像の、手書きの字の上から2番目の字体である。
この字体から「卯」の字体へ変更されると、もはや同じ字とは見えなかろう。
これがもし柳と同じ取り扱いになっていれば、柳に関する画像の、3つある活字のうち真ん中にある字から木をとったものになっていよう。
※実際はそれとは若干異なり、その上部が離れている。⇒「戼」
⇒参考画像:新大字典より
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家庭裁判所の許可に基づく氏や名の変更の際には、他人からみてその人が別の人と認識されることを恐れるが、これは戸籍の電算化に於いては全く気にしないのであろうか。
異常だ。

卯に関しては細かく調べ上げなかったのであろうか。
確かに柳よりは使われることは少なかろうが、「卯」はそこまでマニアックな字ではなく、氏名には割りと出てくる。

やはり、私は戸籍電算化の際の字体の強制的な変更には反対だ。


=誤字俗字・正字一覧の見方=
上段の活字体は、戸籍に使える字。これを以後Aとする。
下段の手書きの字は、戸籍には使えない字。これを以後Bとする。(横に記号が付いている場合は別。例えば◎の中を塗りつぶしたような記号の附いている夘の字は使えます。)
戸籍の電算化の際に、もし、もととなる戸籍にBの字が使われていた場合、真上にあるAの字体に置き換えて、入力(転記)する。
つまり、もし先ほど話した友人の字が出てきた場合、「卯」に変更するわけだ。
しかし、その友人の字に木へんがついていた場合、「桺」に置き換えるわけだ。
卯も「戼」に置き換えるべきではなかろうか。
⇒この二文を画像で説明。
画像中、法と書いてあるのは法務局の意見、私と書いてあるのは卑見である。
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卯の字と柳の字の異体字が幾つか提示されたページ:
卯⇒http://glyphwiki.org/wiki/u536f
柳⇒http://glyphwiki.org/wiki/u67f3
表示まで少し時間が掛かる時が有りますが、ほんのちょっと気長に待ってください。

※対象となる字体が自分の戸籍にあって、電算化に伴い字体を変更する旨の書かれた封書が家に届いた場合、拒否して「事故簿」として残してもらう手があります。
字体を変更されたくないのに拘らずその封書が来た場合は、逸早くこの手続きをする旨、役所に申し出てください。
又、事故簿として残してもらった際に、その字体が何らかの字典に「俗字」等として記載されていることを発見すれば、その儘、その字で、電算化してもらえます。
(事故簿で保存しても、婚姻や転居により戸籍をいじる際は、字体変更を拒めません。ひどい話。)

尚、最近は、強い要望があれば字書にない字も認めている場合があると聞きます。
諦めずに主張する構えが大切です。