昨日、今回の維新の会大阪市議団の「家庭教育支援条例」案の報道を受け、これを看過することは出来ないとして、急遽、結成された「家庭教育支援条例(案)」を考えるネットワークの代表者たちが、大阪市議会を訪問し、維新の会大阪市議団に対し、下の要望書を提出しました。また、合わせて、他会派に対しても、理解を求めました。



大阪維新の会大阪市会議員団 御中

要望書

貴議員団が大阪市会に提出を予定されています「家庭教育支援条例(案)」は、「親の愛情不足が発達障害の要因である」「子育ての在り方で発達障害は防止しうる」など発達障害について間違った記述があります。発達障害は、発達障害者支援法第2条において、「この法律において『発達障害』とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう」と記述されているように、先天的脳機能障害です。先の条例案の記述は学術的根拠がなく、発達障害についての偏見を増幅するもので、私たちは看過できません。下記、2 点を強く要望します。


【要望項目】

1.「家庭教育支援条例(案)」は、学術的根拠のない論理に基づいているので、その提出を中止してください。

2. 発達障害のある人々とその家族への支援の在り方について、当事者団体、専門家を含めた勉強会を開催してください。

平成24 5 7



「家庭教育支援条例(案)」を考えるネットワーク(順不同)

大阪ADHDを考える会 のびのびキッズ

大阪LD親の会 おたふく会

大阪LD・軽度発達障害親の会 翼

大阪自閉症協会

大阪自閉症支援センターを発展させる会 オアシス

ジョブサイトよど&ジョブジョイントおおさか家族会

NPO法人 はなしのぶ

親の会BochixBochi~発達障害児・者の親をサポートする会~

自閉症の人のバリアフリーを考える親の会 はぐくみ

高槻市障害児者団体連絡協議会

知的障害者育成会 高槻手をつなぐ親の会

東大阪市自閉症児と家族の会 ファミーユ

ポレポレネットワーク


この行動については、多くのメディアに報道していただきました。下記はその一つ、毎日新聞の報道です。


大阪維新の会:家庭教育支援条例案を白紙撤回 抗議受け


毎日新聞 20120507日 2209分(最終更新 0507日 2313分)


 橋下徹・大阪市長が代表を務める「大阪維新の会」の市議団は7日、議員提案を予定していた「家庭教育支援条例案」を白紙撤回することを決めた。条例案は「発達障害は愛情不足が原因」などと指摘する内容で、保護者らの抗議が殺到していた。市議団は同日、発達障害の子どもを持つ保護者団体のメンバー約10人と面会し、謝罪した。



 条例案は、行政による家庭教育の支援などが目的で、維新市議団が1日に公表した。発達障害について「乳幼児期の愛着形成の不足」が要因と指摘し、虐待や引きこもり、不登校などと関連付けた上、「伝統的子育て」によって障害が予防できると言及していた。


 この日、発達障害の子どもを持つ「大阪自閉症協会」など13団体の代表らが市議団を訪問し、「発達障害に対する偏見を増幅しかねない」「条例案を中止していただきたい」と抗議。市議団の美延映夫(みのべ・てるお)幹事長は「ご心労をおかけした。ぜひ一緒に勉強会をさせていただきたい」と陳謝したが、条文については「ある県で議論された案を参考として議員に配っただけで、我々の案ではない」などと釈明した。


この報道にもあるように、陳謝の意は表されたものの、内容が学術的根拠のないものであることについては、必ずしも明言はされなかったようです。とりあえず、5月議会への条例案提出は見送られたものの、今後についてはしっかりと見守っていかねばなりません。なお、要望書に述べられた部分の根拠のなさは言うまでもないですが、他の条文についても、こうした根拠レスの考えによるものでないのかどうかは、しっかりと検証する必要があるように考えてしまいます。

僅か、数日の短時日で、これまで直接交流のなかった関係団体がスクラムを組んで、取り組んだことは問題の大きさと各団体の偏見阻止に懸ける思いの熱さによるものと言えます。また、ネット上で繰り広げられた多くの批判も大きな力となったと思います。


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