書店の教育書に先生の姿は年々減ってきている気がします。

私は毎年、必ず書店で本を探します。

独身の頃は、本を探しに広島の大型店や東京の神田などで大量に買い漁って宅配便で送っていました。


最近は、昔ほどたくさんは買わなくなりました。

年齢とともに買う本も質が変わってきています。

といっても、きっとまだまだたくさん買っている部類に入るんだろうと思います。


さて、私の今年のナンバーワン教育書がこれです。


『まんがで知る教師の学び』

前田康裕著 さくら社 2016年4月


これはすごい本です。

まんがだからといってバカにできません。

どんな年代の教師にも学ぶところがあります。

きっと、まんがという表現方法が、読み手の視点を限定しないので、どの年代の先生が読んでも感情移入できるようになっています。

そして、これからの教師の生き方を考えさせてくれます。


ストーリーは、体調不良のベテラン女先生の代わりに非常勤講師としてやってきた元凄腕研究主任の先生が学校にやってくるところから話が始まります。

登場人物に初任者、6年目、中堅の研究主任、年配の生徒指導主任、子育て中の女先生、校長先生などそれぞれ重要な役割で出てきます。

話のきっかけになる元凄腕研究主任も45歳で突然謎の辞職をしているというのも話に深みをもたせてくれています。


ちなみに著者の前田先生。

私が最初に教育イベントの事務局をした時に益田市に招いた先生のお一人です。

当時は、図工や総合の実践をされていました。

一緒に雪舟記念館や雪舟の墓を案内させていただきながら、雪舟の絵の解説をしていただきました。


奥付を見ると、熊本市内の小学校の教頭先生をしていらっしゃるようで、この地震できっとご苦労されていることだろうと思いました。


また、前田先生の勤務校を見て、知る人ぞ知る昔の教育運動を思い出させてくれます。