昭和時代どうにもならない中学校の実態 | 積み木の家

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21で心肺停止になり、九死に一生を得る。死にかけた人間は強さも弱さも知っている。バブリー時代、銀座の一流クラブで№1に上りつめるまでの苦悩と大物芸能人との出逢い、積み木くずしの主人公、穂積由香里との歩みを書いております。

私の中学校時代は、今の学生に想像もつかないだろう。
あまりにも酷い光景。


門が閉まってようが開いてようが、変わらない。
どこからでも入るわけだから、正門の意味もない。


他所の学校からも大勢やってくる。
喧嘩を売りにくることも日常茶飯事。


校内、校庭を走り回る暴走族、単車。
卒業した先輩達が号令。


先生達には、どうにもこうにも手が付けられない。

最初は怒っていた先生も、そのうち見てるだけになった。


叱ってくる先生がターゲットになるから…
生徒同士の陰湿なイジメは今ほどなかった。


只、意味もなく喧嘩を売ってくる馬鹿な人間もいた。
内容が無い喧嘩ほど疲れるものはない。


くだらない…
だけど相手にしないと収まらない。

うちの学校、その時代の学校は極悪非道そのもの。

真面目に勉強したい生徒にとってはいい迷惑だったに違いない。


教室では先生1人だけが授業をやっている。
聞いてるのは1割。
勉強したい人だけが、机を教壇の前に持って行く。



あとの生徒はやりたい放題。
麻雀、たばこ、シンナー、花札で時間を過ごしている。
女子は鏡を見ながらお化粧をし合う。

積み木の家-舞川めだか


さすがに先生もシンナーでラリって訳の分からない事を言って騒いでる生徒には一言「やめなさい」と。
言っても聞かない。
だから教室は常にシンナー臭い。


シンナーが入った缶を口に加えながら、単車で走る男子達。
爆音だから先生の話なんか聞こえない。


その頃から既にシンナーの吸いすぎで歯がボロボロの子も多かった。
歯抜けで間抜け。


それでもお洒落だけはしてる。
男子は長ラン。


ズボンは、ぼんたん。
学ランの内側は龍や虎の刺繍入り。


女子はセーラー服を短く詰めて、スカートは超ロング。
派手な靴下も少ししか見えない。


カバンは必要ないが手ぶらでは格好がつかないから、ぺったんこに潰したカバンをお洒落に改造して持つ。

中には何も入らない薄いカバン(黒皮)。
下敷きぐらいは入る。
勉強しないわけだから下敷きもいらない。


学校は遊びに行く場所。
友達と会いに行く場所。
仲間を増やす空間。

そんな中学校だった。
荒れ狂ってる。


あちらこちらで喧嘩は始まる。
降りかかった火の粉をどうにかしなければならない。



私は弱いものイジメをする人間が大嫌いだった。

寄って集って友達にいちゃもんを付けてきた時には率先して飛び込んだ。

おかげで標的は私に…
喧嘩上等!
やるならやればいい。


その代わり一対一なら。

弱い犬ほどよく吠える。

女の喧嘩はうるさい。
黙って出来ないのかな…

騒ぐだけ騒いで、最後には負ける相手。
仲間が見てる前で恥ずかしかったに違いない。


私と仲のいい友達数人が、2つ上の先輩に呼び出されたときも黙って余計なことは言わなかった。


聞かれたことに対して言い訳などしない。
面倒だし、長引くだけだから。


女子トイレでリンチ。
痛くも痒くもない。
といえば、嘘になる。


痛いのは我慢できた。
とにかく早く終わってほしい…
それしか考えなかった。



それからは先輩と仲良くなって可愛がってもらえた。
一年が三年の廊下を歩くことは許されない。
リンチを受けた私達は何も言われなかった。


根性がある。私のことを、そんなふうに言った有名な先輩。
周りにいた友人は自分は悪くない。とか逃げてばかりいたからだろうか…


逃げるのは簡単。
私は逃げるのが嫌だった。


学校で起きたことは親に話さない。
話す意味がないと思った。

心配させたところで何も変わらないからだ。
だったら黙っていたほうが、親のためにもいい。


そんな悪い中学校時代。

正確にいえば時代が悪かったのかな。

それはそれで楽しかった。


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