今回の私の山行のテーマは「避難小屋に泊まろう!」
テント泊ならソロハイクでも何度もしたことがあるけど、避難小屋は初めてでドキドキ。
テントは潰されたらおしまいだけど個室だし、誰か近寄ってきたらすぐに気配を感じられるけど、避難小屋は他にも泊まる人がいたらどうしようとか、夜中に急にノックされたらどうしようとか…。
正直テント泊よりもずっとビビッてた私。
それはそれは長い夜になりました(苦笑)
とりあえず他に人が泊まらなさそうな平日、そして大峯山の戸開け前のこのタイミングを狙ってみたら見事に貸切。
最後の最後まで念のためにテントを持ってくるか迷ってたけど置いてきて正解。いや、あったらよかったと夜中に思ったんだけど…。
噂どおりのすごくきれいに手入れされた二蔵宿小屋はとっても快適でした。
小屋に到着した時にちょうどおられた小屋を管理してくださっている方に、水場はあっちを下ったところだけど、さっき沸かした水がヤカン入ってるからその水を使ったらいいよ。と言ってもらい、余熱の残るヤカンの水を使わせてもらいました。
なんとヤカンには2リットル以上入ってたので、結局一度も水汲みには行かず、翌朝も余ったその水を水筒に入れて出発させてもらいました。
夜になったら危ないから入り口の鍵閉めといたらいいからね。と言われ、これもまた夜中の訪問者に対する不安を解消。
あとは小屋の裏にある仮説トイレに行くときだけが勝負だ(笑)
大天井ヶ岳から戻ってきて、着替えて小屋に荷物広げて、頂き物のオンパレードの夕食。
カタヤマさんから物々交換でいただいた手作りスモークチーズ、そして自家製ベーコン、ほうれん草と卵炒めもの。
さっきコースのアドバイスをくれたおじさんが、「足りないものはない?大丈夫?」って声かけてくれて置いていってくれた切り干し大根の煮物。(おつまみも置いていってくれました。感謝!)
そしてスープとイカナゴのくぎ煮。
自分で木を調達すれば真ん中のストーブに火をつけて一晩中酒盛りができるんじゃないかと思う快適な小屋の中で一人のんびりとできました。
小屋の屋根の一部が透明の波板になっていて、夜も夕暮れぎりぎりまで明るくて18時半くらいまで寝転がって本を読んで、そろそろ暗くなってきたので19時ごろに寝ることに。
ところが寝袋に入って眠れそう。ってときになって、アルミ食器がひっくり返る音がしてびっくりしてライト点灯してみたけど、私の食器は倒れていないし動いてない。
床下かどこかになにかいるのかなと思いつつ、ライトを消してまたしばらくしたら今度はペットボトルを転がしてがさがさしてる音が…。
ねずみか何かがどこかにいるのか!?動物が大の苦手な私としてはかなりの緊張して、目が覚めてしまった。
その後も大きな虫が足を立ててフローリングをカサカサカサカと歩き回っているような音が聞こえてきて、クモ?ムカデとか??その度にライトを点灯して、でも姿は見えずの繰り返し。
出しっぱなしの荷物を一旦ザックにつめて片付けて、姿の見えない何者かに荷物を荒らされないようにして再び寝袋に。
全然眠れず、ここに住んでる虫や動物に、今晩は私がお邪魔させてもらってることを知られるために、ウォークマンの音量を最大にしてイヤホンから室内に音を響き渡らせる作戦を実行。
3曲くらい流して効果があったのか、その後しばらく物音がしなくなったけど、再び何かが動き出した。
だんだんその物音にも慣れてきて、少しずつ眠たくなってきて最後に時計を見たのが21時半ごろ。
約2時間半くらい小屋の中の生き物と戦いました(笑)
大きなイビキがかけたら簡単に自分の存在を小屋の主たちに知らせられるのになぁ。とか、一人じゃなかったら物音って気にならないのかな?とか、テントを持ってきてたら小屋の中でテント張れば虫も動物もの進入を気にせず眠れたのになぁ。とか、色々考えをめぐらせた長い夜。
山に一人で泊まってるくせに、すごくすごく些細なことに緊張している自分に笑えてくる、それでも自然の中が好きな矛盾した私。。。
浅い眠りで何度か目が覚めたけど、なんとか無事夜が明けた避難小屋初宿泊の朝。
朝晩の冷え込みも全くなく、寝袋が暑いくらいだった。
朝一、小屋の外のトイレに行くのにもクマ鈴を大きく鳴らして安全を確認、大丈夫。
お湯を沸かしてスープを飲んで、部屋を片付けて5:50に吉野に向けて歩き始めました。
二蔵宿 第六十九番靡。
小屋の周りにも桜があって、もう葉桜だったけどあと少し早いタイミングだったら一晩中お花見ができそう。
とっても長い夜だったけど、自分と周りのものといっぱい会話したある意味修行(笑)
いい経験になりました。初めての避難小屋がこの小屋で一人で宿泊でよかったかな。